スマートコントラクト関連銘柄

サイドチェーン技術「スマートコントラクト」とは

スマートコントラクト

フィンテック関連で最も注目を集めた技術、それは間違いなくブロックチェーン技術だろう。フィンテック関連銘柄=ブロックチェーン関連銘柄と捉える人も少なくない。そのブロックチェーン技術に付加される技術、それがサイドチェーン技術となる。そのサイドチェーンの代表技術こそが「スマートコントラクト(契約)」となる。

スマートコントラクトはブロックチェーンで動くシステムの利便性を高めることに寄与する。利便性向上という部分で例を挙げればテレビのリモコン、フライパンの蓋などを想像してみて欲しい。それがなくても使うことはできるが、あった方が間違いなく便利と言える。

フィンテック関連として最も注目を集めたブロックチェーン技術だが、今後はサイドチェーン、特にスマートコントラクトがセットで考えられるようになってくるはずだ。スマートコントラクト関連銘柄はチェックしておくべきだろう。

スマートコントラクト関連銘柄一覧

コード 銘柄名 企業情報・業務内容
4819 デジタルガレージ 全額出資の子会社であるDGインキュベーションを通じ、ブロックチェーン関連技術の開発を手がけるBlockStreamに出資。BlockStreamはカナダを拠点とするベンチャー企業。ビットコインの開発を手掛けてきた技術者が多く、フィンテックで最も重要とされるブロックチェーンの用途拡大、そして連動するサイドチェーンの研究も行っている。サイドチェーン技術の発展によりWEB上での契約手続き「スマートコントラクト」を実現可能とする。
6027 弁護士ドットコム Web完結型のクラウド契約サービス「クラウドサイン」を提供する同社は、デジタルガレージ(4819)とブロックチェーン技術を用いたスマートコントラクトシステムの共同開発を行うと発表。高い改ざん防止性とゼロダウンタイムを可能とするブロックチェーン、その信頼性に裏付けされた契約を可能とするスマートコントラクトをクラウドサインに組み込むことで作業の効率化と信憑性の向上を図る。法律業務にフィンテック技術、スマートコントラクトを導入することで日本における「リーガルテック(法律業務の効率化を図る技術)」の促進を狙う。

スマートコントラクトで何ができるのか

スマートコントラクトは直訳すれば「素早い契約」「賢い契約」となる。実際のスマートコントラクトはその両方を足したようなものだと考えて欲しい。ブロックチェーンという合意形成ネットワーク上で動く契約、それは改ざんが難しく、信憑性が高い。また人の手を解さず、インターネット上で契約締結を行うことで素早さも兼ね備えている。スマートコントラクトはブロックチェーンに連動し動くサブ的な印象を持つかもしれないが、技術的には両者並ぶものであり、同様のイノベーションが期待されている。

スマートコントラクトで今後どういったことが可能となるのか、リーガルテック(法律業務の効率化を図る技術)を中心にその具体的な例を挙げて説明しておこう。

弁護士ドットコム(6027)の「クラウドサイン」

リーガル

これは既に弁護士ドットコム(6027)が実用化へ向けて動き出している。同社のサービス「クラウドサイン」にスマートコントラクト技術を導入することで人の手を解さずに法律業務を完結させることが可能。

簡単な例として課払い請求が挙げられる。請求者は弁護士に業務を委託し、委託を受けた弁護士は金融機関へ課払い金の返金請求を行う。そこで課払い金の返金に成功した際は成功報酬として一定の費用を受け取る。この一連の流れを行うには書類作成、印鑑を押す為の書類のやり取りといった作業に時間や労力を要することとなる。これを改ざんが難しいとされるブロックチェーン上にて行うことで信頼性を担保し、スピーディーかつスムーズになる。成功報酬払いという契約もスマートコントラクトに盛り込むことで一連の流れはウェブにて完結することも可能だ。こういった一連の作業が決まっているような法律業務はスマートコントラクトで行うことで効率化を図ることができる。

ホテルのチェックインもスマートコントラクトで

ホテル

スマートコントラクトはIoT技術とも非常に相性の良いものと言える。将来的にはスマホでホテルのチェックインからチェックアウトまで全てが可能となるだろう。スマホでホテルを予約し、料金が支払われたら部屋を確保、その料金も規定日前のキャンセルであれば全額返金、規定日後のキャンセルであれば一定の料金を徴収という契約をスマートコントラクトで行うことができる。更にはチェックイン当日にスマホのアプリがホテルのルームキーとなるところまでスマートコントラクトに記述すれば全てが無人化される。最後はチェックアウト当日でルームキー権限が失われ、自動で料金清算も済ませてしまう。スマホをルームキー化するIoT技術、料金を安全に支払えるブロックチェーン技術、一連の流れをウェブ上に契約として記すスマートコントラクト技術、こういった仕組みは多くのものに流用可能だろう。

レンタカー、カーシェアもスマートコントラクトで

スマートコントラクトとIoT

カーシェアでは既に人を介さずに車を借りる仕組みが一般的となっている。レンタカーも近い将来は同様のものとなるだろう。これもホテルの例と同じくスマホのIoT技術があれば更に便利となる。契約時間がスタートした際に一時的にスマホがキーとなり、契約時間に応じた自動車保険が自動で組み込まれるようなスマートコントラクトとすれば全ての手間が省ける。これに自動運転技術なども加われば、何も行うことなく全て自動で完結されることとなるだろう。そういった技術革命も決して遠い未来ではないと思う。

金銭の貸し借り、支払いもスマートコントラクトで

仮想通貨での支払い

ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨、そのやり取りもスマートコントラクトで安全確実に行うことができるようになる。例えば100ビットコインを借り、毎月10ビットコインずつ返済するといったスマートコントラクトを記述する。その契約は機械的に行われ、簡単に破棄や改ざんができない。現在、多くの人が行っている光熱費、家賃などの銀行引き落とし、面倒な書類提出もこういった形でスマートコントラクトを駆使すればスムーズに行うことができる。

通販の着払いもスマートコントラクトでスムーズに

通販

商品が手元に届いた時点で自動的に支払いを完了させるということもスマートコントラクトならば可能となる。日本では料金の未払い、商品の不達という問題が比較的少ない方ではあるが、東南アジア、中国では通販はリスクの高いものという認識が未だにあるようだ。中国でアリババが爆発的に普及したのはアイペイと呼ばれる仲介システムがあり、料金の未払いや商品の不達をクリアにしたことが要因として挙げられる。スマートコントラクトであればこのアリペイを仲介企業を挟まずに実現してくれる。日本だけでなく発展途上国でも通販へのスマートコントラクト技術導入が期待される。

行政サービスもスマートコントラクトで効率化

行政サービス

住民票の取得、婚姻届や死亡届の提出、法人の登記簿や不動産の登記簿取得など、ブロックチェーンとスマートコントラクトの技術があれば無人のローコスト化も可能になるだろう。更に税金なども可能となったくるはずだ。既に多くの行政サービスがウェブ上で可能となっているが最終的な人員チェックや大規模サーバーを構築する必要がある。ブロックチェーンとスマートコントラクトはそういったものを全て排除し、効率化と信頼性を高めることができる。

株取引も全てスマートコントラクトで

証券取引

ブロックチェーン、スマートコントラクトで最も構築すべきは株取引システム、FX取引システムと言っても過言ではないだろう。ゼロダウンタイムを可能とするブロックチェーンは株などの取引システムに最も適しており、更に配当や優待、スワップの受け取り条件などをスマートコントラクトで自動化が可能。既にアメリカのナスダック市場ではブロックチェーンでの試験導入を行っている。今後は東証などだけでなく、民間の証券会社もブロックチェーンやスマートコントラクトを導入してくると考えられる。

金融庁が仮想通貨を正式に「通貨」認定する見通し

通貨認定

2016年2月24日時点の発表では、金融庁、行政が仮想通貨を正式に「通貨」認定する見通しとなった。これまでは単なる「モノ」扱いであり、その証拠として仮想通貨は消費税の対象物であった。これが「通貨」となれば金融商品、もしくは金融派生商品という扱いになり、発行や取引所の運営には届出、免許が必要になるだろう。

既に投機対象であり、更に現実通貨に等しい地位を築いていたビットコインに対し、こういった法規制の早期導入を求める声は多かった。これまでグレーゾーンということもあり上場企業は勿論のこと、多くの金融機関が参入を見送ってきた仮想通貨。これが正式な「通貨」となればFX同様に大手企業も続々と事業参入してくるはずだ。

仮想通貨の根幹となるブロックチェーン、それと連動して動くスマートコントラクト、こういった技術の開発がより一層加速していくと考えられる。今はまだ、仮想通貨≒ブロックチェーン(スマートコントラクト)という考えに留まっている企業が多いかもしれないが、研究や開発が進むにつれて今後様々な面で応用されてくるはずだ。

2015年から2016年にかけて、最も話題となった株テーマ、フィンテック関連銘柄、そしてブロックチェーン関連銘柄、そして最新の仮想通貨関連銘柄。今後はスマートコントラクト関連銘柄も注目を集めるだろう。

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