自動運転・ZMP関連銘柄

自動運転とは

人間の運転を必要とせず、自動で走行できる自動車(自動運転車)の開発が世界中で活発化してきている。

日本における自動運転システムの開発は大手自動車メーカーが率先して行っている。日産、ホンダ、スバル、トヨタとそれぞれが2020年の実用化(高速道路等の一部実用化)を目指し開発を進めている。またベンチャー企業として、株式会社ZMPも国内外からの高い評価を得ている。同社は2015年~2016年での株式上場を目指しており、IPO銘柄としても注目だ。

海外では特にアメリカが自動運転システムの開発に力を入れており、ネット広告の王者、グーグルが2010年から公道での走行実験をスタート。ゼネラルモーターズやフォードといった大手自動車メーカーも早期の実用化を目指し開発を進めている。

2016年8月21日以下の項目を追記&修正

  • 自動運転・ZMP関連銘柄一覧にアドソル日進(3837)と大泉製作所(6618)を追加
  • 自動運転・ZMP関連銘柄一覧のザインエレクロニクス(6769)に関する詳細を修正

自動運転・ZMP関連銘柄一覧

コード 銘柄名 企業情報・業務内容
4667 アイサンテクノロジー 内閣府の2015年度委託事業「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)・自動走行システム」の検討課題のひとつである「自動走行システムの実現に向けた諸課題とその解決の方向性に関する調査・検討におけるダイナミックマップ構築に向けた試作・評価に係る調査検討」を受託した。また、ZMPおよび名古屋大学と連携し、名古屋で自動運転の公道実証実験を14年7月から実施。
6769 ザインエレクトロニクス 株式会社ZMPが主催するZMPフォーラムに、プラチナスポンサーとして協賛し、自動運転やADAS(先進運転支援システム)、電子ミラーシステム等で、カメラの高解像度化が必要となっていくトレンドに対応し、8Mピクセル(8百万画素、1Mは百万)60fps(毎秒60フレーム)のカメラの非圧縮映像データをわずか1対のペア線のみでリアルタイム伝送できる超高速伝送技術を紹介。同社は、フルHD解像度の映像を1対のペア線のみでリアルタイムで伝送できる唯一のソリューションとしてV-by-OneHS最新製品3品種を2015年に市場投入し、車載カメラおよびディスプレイアプリケーションでの高解像度化サポートを通じて、車載市場での取組みを強化している。
6796 クラリオン 第44回東京モーターショー2015(東京ビッグサイト、10月29日から11月8日)に出展する。日立オートモティブシステムズ株式会社が出展する「日立グループブース」では、自動運転の実現に向け日立グループが取り組む先進運転支援システムなどの技術展示を行う。クラリオンは、クルマ周辺の監視・予防安全に貢献する新カメラシステム「次世代 SurroundEye」を参考展示。
6918 アバールデータ イーソル株式会社と、メニーコア技術を使った超高速データ処理エンジンおよび関連ソリューションの開発で協業。そのイーソルは、商用では世界初のメニーコアプロセッサ対応リアルタイムOS「eSOL eMCOS」に加え、先進運転支援システム(ADAS)などの車載システム向けの高品質なリアルタイムOSプラットフォーム開発の実績から得た、技術力とノウハウを生かして、自動運転技術の実用化に貢献している。
6723 ルネサスエレクトロニクス 先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance System:ADAS)向けに、サラウンドビューシステムの初期開発に最適な開発キット「ADASサラウンドビューキット」を10月下旬から発売。出荷は2015年12月を予定。また、昨年12月、16ナノメートル世代プロセス以降の車載情報機器用SoC(system on chip、システムLSI)向けに新しい回路技術を開発した。そして、自動運転に向けた運転支援システムのニーズをオールインワンで提供するセーフティマイコン「RH850/P1x-Cシリーズ」を発売している。
3724 ベリサーブ 自動車に関する実走行時の走行分析データ収集解析のサービス(次世代ITS実走行検証サービス)「VSAS(バーサス)」の提供を3月31日から開始。今後同社では、自動運転など、今まで以上に車載ソフトウェアの機能が拡張されることを想定して、自動車メーカーや部品メーカー以外にも、関連するフィールドテストや実証実験を実施するIT企業やマーケティング会社など、幅広い客に本サービスを利用してもらうことを考えている。
6634 ネクスグループ ZMPと自動車テレマティクスの事業分野において共同でマーケティングを開始。ZMPが保有する車両情報を収集・解析する技術と、ネクスの通信技術・通信モジュールを組み合わせることで、車両の状態監視、走行時の音声や画像データなどの送信、新たな機能の追加におけるソフトウェアの自動アップデート等の実現が可能となるという。
3663 アートスパークホールディングス アートスパークホールディングスのエイチアイは、ZMPとロボット制御用ユーザーインターフェースの共同開発のパートナーとして、ユーザーニーズに応じたインターフェースの提供に取り組んでいる。また、エイチアイは、ZMPが実施する、第三者割当増資の引受けを2013年12月18日に実施した。
6632 JVCケンウッド 2013年7月末にZMPとの合弁会社を設立した。同年12月にはZMPへ出資を行い、同社の中・長期的発展を担う「革新的先進運転システム(i-ADAS)」の事業領域での取り組みが先行するZMPと連携することで、今後成長が予想されるテレマティクス分野での事業開発を本格的に推進するとともに、同社を支える基幹収益事業の開発を目指している。
3666 テクノスジャパン 特定製品に偏らないERPパッケージ製品や、先進技術を取り入れた周辺ソリューションを提供。同社子会社のテクノスデータサイエンス・マーケティング(TDSM)が、ZMPと、自動車・物流機器・ヘルスケア機器のセンサデータをクラウドに収集して、ビッグデータを解析するサービス分野で共同開発を開始し、資本提携。自動車メーカ、部品メーカ向けADAS(先進運転支援システム)、自動運転技術の開発用車両やセンサシステムなどのセンサデータをクラウドに収集し、ビッグデータ解析まで一貫して行うソリューションなどを共同開発するという。
6958 日本CMK ADAS(先進運転支援システム)関連のカメラやミリ波レーダー用基板を手掛ける。 ミリ波レーダーは自動ブレーキシステムなどで、前方車両や歩行者を検知する「目」の役割を果たすという。
3687 フィックススターズ 自動車分野で注目されている車載向け先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driving Assistant System)に対して、高精細・高解像度画像のリアルタイム処理を実現するソリューションを提供。
7725 インターアクション 同社グループの主力製品の1つは、デジタルカメラやデジタルビデオなどの心臓部であるCCD(電荷結合素子)およびC-MOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージャなどといった電子部品の製造に欠かせない検査用光原装置。同装置において、同社グループは世界トップのシェアを獲得。国内主要取引先のソニー(6758)が「裏面照射型」と呼ばれるCMOSを開発。CMOS画像センサーの現時点で最大の搭載先はスマホだが、急速に自動車分野での需要が伸びているという。自動運転技術の確立のためには周囲の道路や走行車、歩行者などの状況を正確に把握するためのカメラが欠かせず、前後左右に搭載することになるため、求められる数量は飛躍的に増える見通し。また、画像センサーは、周辺情報を取得して次の行動を判断するロボットやドローンといった分野でも必要不可欠な部品。
3837 アドソル日進 発売する米リンクス・ソフトウエア・テクノロジーズのソフト「リンクスセキュア」は、IoT機器をサイバー攻撃から守る革新的なセキュリティ・ソリューション。車載用途では、車載の基本ソフト(OS)へのウイルス感染を最小限に抑えるという。なお、同社はトヨタ(7203)の車載OSを共同開発してきた。16年2月に米西海岸のサンノゼに研究開発センターを開設し、米リンクスと共同運営している。
6618 大泉製作所 主要取引先のデンソー(6902)は、16年8月10日、高度運転支援システム(ADAS)・自動運転分野のセンシング関連製品について2025年に世界シェア20%、売上高2,000億円を目標に設定した。なお、大泉製作所は自動車や家電、産業機器向けにサーミスタ利用の温度センサーなどを手掛けており、自動車向けはデンソーへの供給が中心だ。ちなみに、デンソーは、16年2月22日、NTTドコモ(9437)と、高度運転支援および自動運転技術の実現に向け、LTEや次世代移動通信システム5Gを利用した車両制御システムの研究開発を協力して進めることに、合意している。

ZMP(ゼットエムピー)とは

ZMP

株式会社ZMP(ZMP Inc.)はロボット開発のベンチャー企業であり、次世代自動車(自動運転車)だけでなく無人飛行機(ドローン)を含む物流支援ロボット、更にはこれらに用いられるリチウムイオン電池システムといった様々な最新技術の開発を行っている。

株式会社ZMP(ZMP Inc.)概要

種類:株式会社
本社所在地:〒112-0012 東京都文京区小石川5-41-10 住友不動産小石川ビル
設立:2001年1月30日
業種:電気機器
事業内容:カー・ロボティクス・プラットフォーム及びセンサ・システム事業、開発支援事業、実車実験支援事業、コネクティッド・カー事業、大学・企業向け研究用ロボット、ロボット教材
代表者:谷口恒
資本金:387,500,000円
会社ホームページ:http://www.zmp.co.jp

 

なぜZMPが話題となるのか

自動運転≒ZMPと認識している個人投資家は多いはずだ。なぜZMPが自動運転関連の中心として考えられているのか?それは企業規模が小さいながらも日本、そして海外の超一流企業から出資を受け、自動運転やドローンといった最新技術分野で事業提携を行っているからと考えられる。

 

「ロボットタクシー」2020年実用化目指す

ロボットタクシー

ZMPはディー・エヌ・エー(2432)と「ロボットタクシー株式会社」を設立し、2020年までに「ロボットタクシー」の実用化を目指す。ロボットタクシーはセンサーシステムを駆使し、人為的な事故を無くすという安全性を兼ね備え、人手を必要としないことで価格を抑え、地方の過疎地の交通手段としても活躍すると期待されている。また、2020年東京オリンピックへ向け、増加する訪日観光客に向けた多言語システムなども搭載予定でありインバウンドの拡大にも関連の深いものとなる。

「ロボットタクシー株式会社」は2015年5月に始動し、8月には車両の公開を行うなど着実に実用化へと歩を進めている。

 

自動運転技術による次世代の建設・鉱山機械

コマツ(小松製作所(6301))とZMPは自動運転技術を用いて建設現場、鉱山での作業を自動化する開発を進めている。ZMPの画像認識やセンサー技術をコマツの建機制御技術に加えることで無人建機の実用化を目指す。過酷で危険な現場を自動運転車、ドローンが担うことで負担とリスクを軽減することが共同開発の最大の目的とも言えるだろう。コマツは人・建機・現場をクラウド技術を用いて有機的につなぐ「スマートコンストラクション」を「未来の現場」とし目標に置き展開を進めている。建設・鉱山機械の無人化、自動化はその一歩となる。

 

ソニーとZMPによる「エアロセンス株式会社」始動

ソニー(6758)グループのソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社とZMPはロボットベンチャーの「エアロセンス株式会社」を立ち上げ産業用途向けドローン開発に力を入れる。世界的にも知名度の高いソニーが未上場のベンチャー企業と合併会社を設立したことは話題となり、注目を集めている。ソニーの技術力が世界レベルであることは確かだが、ZMPはそれを更に強化できるロボット技術を有する。ドローン開発は世界中で開発競争が活発化しており、成長期待の高い分野。「エアロセンス株式会社」が日本のドローン事業を先導する企業になると期待されている。

 

米インテルもZMPの自動運転技術へ出資

ZMPの評価は日本だけでなく世界でも高い。その証として米インテルのM&A投資部門インテルキャピタルがZMPへの投資を発表している。インテルはZMPに関してこうコメントしている。

「ZMPは、ロボティクス・自動運転関連技術の開発で 10 年以上の実績があります。自動運転技術は、世界的に有力な革新技術分野の一つとして浮上しており、インテルはZMPの発展と強力な顧客の支持に大きな期待を寄せるとともにZMPが開発のレベルを次の段階へ進められるよう支援できることを楽しみにしています。 」

「インテルとZMPは、すべてのドライバーが利用できる安全で便利な自動走行車を実現すると
いうゴールを共有しています。先進の運転体験を提供するためには、センサー・ネットワークの管理やリアルタイムでのデータ分析、実行可能なデータへの変換など、膨大なコンピューティング能力が必要とされます。ZMP はインテルの技術を活用することにより、自動車の革新に向けた限界を打破し、安全な運転体験を実現させる技術を提供できるようになります」

アメリカで自動運転車の開発を行っている企業と言えば真っ先に「グーグル」が頭に浮かぶ。IT業界の巨人、世界最大の企業となったグーグル。しかしインテルはそのグーグルと比べてもZMPは遜色なく、十分に競争可能という評価を与えていると考えてもいいだろう。

 

ZMPの物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」

ZMPは台車方ロボット「CarriRo(キャリロ)」の受注を既に開始している。このロボットは台車の持ち手部分にコントローラーが搭載されており、誰でも簡単に台車を操ることができる。また、センサーが搭載され、クラウド管理も可能なことで安全面と効率も重視されたものとなっている。少子高齢化で労働人口の減少が懸念される中、こういった技術が女性や年配者の雇用増に繋がると見られ、安部政権が新たに掲げる「一億総活躍社会」にとっても重要なロボット技術となる。

 

ZMPのIPO(新規上場株)にも注目

ZMPのIPO

名だたる大企業とタッグを組み自動運転事業の推進を進めるZMPだが、未だ株式の公開を行っていない。これだけ高い評価を得ている企業ということもあり、ZMPのIPO(新規上場株)に注目が集まっている。

ZMPは2015年に東証マザーズ上場を発表しているが11月中旬現在では確定の日程発表には至っていない。ずれ込めば2016年の年始になるのだろうか。上場時の時価総額は2000億円前後と予想されるがこれだけ注目度の高いIPOということもあり、初値が数倍と言う可能性も十分にあり得る。

2014年に上場を果たしたロボット関連のサイバーダイン(7779)も期待が大きく時価総額が一時3000億円を越えたこともあった。今回のZMPだが個人的にはサイバーダイン以上と考えている。このIPOは見逃せないだろう。

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