6日の海外動向と本日の相場見通し 円高がネガティブに作用、八百長相場で薄商いは継続

7日の大証ナイトセッションの日経平均先物9月物は前日比140円安の16940円でした。3連休明け6日のNYダウは3日続伸、前週末比46.16ドルの18538.12ドルでした。原油先物相場の上昇が相場の押し上げ要因になりました。NY原油先物相場が続伸、WTI期近の10月物は2日終値比0.39ドル高の1バレル44.83ドルでした。NY円相場は、1ドル=101円95銭~102円05銭の2円円高・ドル安でした。8月のISM非製造業景況感指数が51.4と前月の55.5から大幅に低下し、市場予想の55前後を大幅に下回り6年半ぶりの低水準に低下したことに加え、FRBによる8月の労働市場情勢指数(LMCI)がマイナスに転じたため、早期利上げ観測が後退し、ドルが売られました。

 

昨日、浜田内閣官房参与の「日銀はFOMC決定前の追加緩和は控えるべきだ。」とのコメントが伝わったうえ、6日発表の米経済指標が冴えず、円相場が円高に振れています。これは本日の日経平均にネガティブに作用する見通しです。想定レンジは16800円~17000円程度です。ただし、下値は日銀のETF買い入れ期待が支えるでしょう。

 

ところで、本日、足元の個人投資家の売買低調が報じられています。「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」の売買代金が6日、今年3番目の少なさだったことや、2日時点の信用買い残高が1カ月半ぶりの低水準であることを具体例に挙げています。これに関しては、今は仕方ないと思います。なんたって、今の日本株は「日銀の日銀による日銀のための金融調節手段」ですから。よく言えば、「官製相場」、悪く言えば、「お上による八百長」です。買い方が負けそうになると、お上が加勢して売り方をやっつけます。売り方すれば、本来なら下がるべき価格に下がらず、むしろ、日銀の買いで上がっちゃうこともあるんですから、バカバカしくて参加する気にならないでしょう。その結果、空売りは減り、商いが低迷することは当然の帰結だと思います。

 

ざっくり言えば、今の日経平均には「日銀プレミアムが1500円程度」あるとみています。つまり、実際の日経平均は17000円ですが、もし、日銀の年6兆円のETF買いがなければ15500円になっているイメージです。このプレミアムがついているうちは、薄商いは続き、先高観が強まることはないとみています。逆に、円安になったり、他の条件が改善し、日経平均の日銀プレミアムが縮小すれば、商いが膨らみ、先高観が強まるでしょう。

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