10月12日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

本日の個別銘柄動向コメント

パス(3840)

10月11日、「新たな事業の開始及び株式会社共同テレビジョンとの業務委託契約締結に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。共同テレビジョンの依頼により同社の既存事業で培ったWEBマーケティングのノウハウを活かしNFTコンテンツの企画販売及び共同テレビジョンが開発する Android 搭載カラオケサウンドバー内での EC サイトの管理運営を行うこととしました。NFT は、様々な分野の NFT コンテンツが NFT 市場にて高価格で取引されていることから、希少コンテンツを保有している共同テレビジョンと業務委託契約を締結することにより、収益の拡大と新たな付加価値の創出を目的としています。

 

ローツェ(6323)

10月11日、「第2四半期連結累計期間の連結業績予想と実績値との差異、通期連結業績予想の修正及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。第2四半期の連結売上高については、世界的な半導体・電子部品の不足に伴い、部材の調達が厳しい状況が続きましたが受注予測に基づいた先行手配を行うことにより長納期部品にかかるリスクを最小限に抑えることができ、概ね予算通り推移しました。一方、損益面については、部品調達コスト、輸送コストの増加による利益面への影響が想定を下回る結果となりました。これにより営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益はいずれも前回予想を上回る結果となりました。通期の連結売上高については、旺盛な半導体需要に伴い前回予想を上回る見込みです。また、売上増加に伴う利益増加により営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前回予想を上回る見込みです。2022 年 2 月期の期末配当金は、2021 年 4 月 12 日に公表しました 1 株当たり 45 円を予定していましたが、前回予想を上回る業績が見込まれるため、20 円増配し、1 株当たり 65 円に修正しました。

 

DWTI(4576)

10月11日、「業績予想の修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。売上高については、眼科手術補助剤「DW-1002」の欧州・米国のロイヤリティ収入が好調であったこと、並びに10月11日公表した「眼科手術補助剤「DW-1002」のカナダ販売開始のお知らせ」に記載のとおり、今後はロイヤリティ収入(実施料)の増加が見込まれていること、及び共同研究先から受け入れている研究費が増加したことによるものです。一方、費用については、主に緑内障治療剤「H-1337」の開発費用の使用が見込みより少ないことにより当初予想に対して大幅に縮小する見込みです。上記により、当期業績予想を上方修正しました。

 

MS&Consulting(6555)

10月8日、「2022 年2月期第2四半期累計期間の連結業績予想と実績との差異に関するお知らせ」を発表しました。これが引き続き買い材料視されそうです。売上収益については、顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(以下、MSRという。)」の国内における調査数が前年同期比で 37.2%増と回復基調にあるものの、当上半期の大半が新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言等の発出下におかれたことで、外食の顧客を中心にMSRやコンサルティング・研修(以下、コンサルという。)の延期または中止が発生したため、当初の予想を下回る結果となりました。営業利益以降の各段階利益については、一部の顧客でMSRのみならずオンライン研修などのコンサルも徐々に再開されるなど緊急事態宣言等の発出に伴う業績への影響が逓減していることに加えて、当第2四半期は、再びIT導入補助金等の活用が可能となり、SaaSの受注が加速、その導入に伴うコンサルも増加したことにより利益率が向上するとともに、各種費用の見直しによるコストダウン等により、当初の予想を上回り黒字化する結果となりました。通期連結業績予想については、緊急事態宣言等が 2021 年9月 30 日に解除されたものの、新型コロナウイルス感染症の収束時期はいまだ不透明であり、下半期における市場動向に不確定要素があることから、業績予想の修正は行わないことしています。

 

相場観

10月11日の日経平均は前週末比449.26円(1.60%)高の28498.20円と、大幅に3日続伸しました。ちなみに、10月6日までの8日続落は2009年7月に9日続落して以来、約12年3カ月ぶりのことです。5日移動平均線(11日現在27915.26円)は上回っています。25日移動平均線(同29506.76円)を相変わらず下回っています。そして、75日移動平均線(同28545.84円)、200日移動平均線(同28709.51円)両線も下回っています。両線については10月4日に下回りました。10月12日の大阪取引所における夜間取引終値は前日比30円安の28470円、高値は11日23時03分の28780円、安値は12日05時06分の28450円でした。10月11日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は107.29と前日の100.04から上昇しました。新高値銘柄数は27、新安値銘柄数は25でした。また、10月11日現在のMACD(12日-26日)はマイナス269.11と前日のマイナス275.93から上昇し、シグナル(9日)は32.68と前日の120.66から低下しました。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス301.79と前日のマイナス396.59から上昇しました。これは、9月22日に「売り」に転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。

 

11日のNYダウは続落し、前週末比250.19ドル安の34496.06ドルでした。ナスダック総合株価指数は続落し、同93.337ポイント安の14486.200ポイントでした。原油など商品相場の上昇を背景に、インフレ懸念が強まっているため、長期金利の先高観は根強く、株式が売られました。また、米主要企業の四半期決算の発表が今週から始まりますが、インフレや新型コロナウイルスの感染拡大による供給網の混乱で、業績の悪化懸念が強まっているようです。なお、11日の米国は為替と債券市場がコロンバス・デーの祝日で休場でした。

 

岸田文雄首相は10月10日のフジテレビ番組「日曜報道 ザ・プライム」に出演し、自民党総裁選で掲げた金融所得課税の引き上げについて当面は見送る考えを示しました。首相はこの後、自民党本部で記者団に「まずは賃上げ税制、下請け対策。看護、介護、保育の公的価格を見直しから始めるべきだ」と強調しました。これは引き続き好材料です。ですが、11日の米国株が軟調だったことを考慮すると、高PERのハイテク・グロース株は買い難い状況です。このため、本日の日経平均は、昨日の大幅高の反動もあり、膠着しそうです。想定レンジは28500円±300円程度です。

 

物色に関しては、資源価格上昇で、資源関連株に注目します。海外では、例えば、10月8日のロシア株式市場で、代表的な株価指数のRTSは約10年ぶりの高値を更新しました。天然ガスや原油など資源価格の上昇でエネルギー関連企業に買いが入っているほか、インフレ加速に伴う金利上昇で銀行株も騰勢を強めているとのことです。なお、資源価格の高騰の主因は、コロナ禍からの世界的な経済再開で資源の需要が高まる一方、供給が滞り需給が逼迫しているためです。具体的には、大紀アルミニウム(5702)、松田産業(7456)、エンビプロ・ホールディングス(5698)、イボキン(5699)、ENEOSホールディングス(5020)、INPEX(1605)、石油資源開発(1662)、K&Oエナジーグループ(1663)、日本コークス工業(3315)、三井松島ホールディングス(1518)、住石ホールディングス(1514)、富士石油(5017)、住友鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、三井物産(8031)、三菱商事(8058)、伊藤忠(8001)、日揮ホールディングス(1963)、千代田化工(6366)、東洋エンジニア(6330)などです。

 

また、引き続き、アフターコロナ関連に注目します。政府は9月28日、新型コロナウイルス対策で発令中の緊急事態宣言と「まん延防止等重点措置」を期限の9月30日で全面解除すると決めたからです。また、斉藤鉄夫国土交通相は10月5日の記者会見で、観光支援事業「Go To トラベル」を巡り「新型コロナウイルスの感染状況を勘案し、再開のタイミングなどを検討する」と述べました。事業については「観光地や地域経済の復興のために必要不可欠な事業だ」と強調しました。これも追い風です。具体的には、エアトリ(6191)、HANATOURJAPAN(6561)、JR東海(9022)、OLC(4661)、JALUX(2729)、アドベンチャー(6030)、オープンドア(3926)、ロイヤルホテル(9713)、藤田観光(9722)、鳥貴族ホールディングス(3193)、串カツ田中(3547)、DDホールディングス(3073)、きちりホールディングス(3082)、梅の花(7604)、ワタミ(7522)、グローバルダイニング(7625)、かんなん丸(7585)、トリドールホールディングス(3397)、エスクリ(2196)、鉄人化計画(2404)、コシダカホールディングス(2157)、シャノン(3976)、ユーユーレンティア(7081)、セレスポ(9625)、松竹(9601)、東宝(9602)、東映(9605)、楽天地(8842)、スペースマーケット(4487)などです。

 

一方、10月11日の東証マザーズ指数は前週末比17.78p(1.61%)高の1123.34pと、大幅に3日続伸しました。5日移動平均線(11日現在1091.03p)は上回っています。一方、25日移動平均線(同1136.04p)、75日移動平均線(同1128.46p)、200日移動平均線(同1173.70p)全て下回っています。出来高は5099万株、売買代金は1058億円でした。8月18日に一時993.29pまで下落し、心理的節目の1000pを割ったことで、「アク抜け」、「底入れ」期待も出たもようです。足元では、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いが優勢となっていましたが、9月16日の大幅安で、200日移動平均線を割り込んでしまいました。

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