全固体電池関連銘柄

全固体電池は、電気自動車(EV)の普及を促進させるゲームチェンジャーとなる技術として期待されている。液体リチウムイオン電池は電解質に液体(有機溶剤)を使う。液体であることから正負極に浸透して容易にイオンは伝導する一方で、高温になると化学的な変質を伴う現象が加速したり、異常時に有機溶剤の可燃性により発火するような事故の要因ともなっている。一方、全固体電池の電解質は固体であり、揮発性・可燃性がないため、一般的には安全性が高い、温度変化による影響を受けにくい、劣化がしにくいと言われている。そこで、主要な関連銘柄をピックアップします。

コード 銘柄名 材 料
5214 日本電気硝子 全固体二次電池を手掛ける。小型・大型、特殊・汎用を問わず、幅広い用途を想定した全固体二次電池。主要部材(正極、負極、固体電解質)が全て安定な物質である酸化物材料で構成。同社の独自技術であるガラスの軟化流動を用いた強固な一体化を実現し、非常に良好なイオン伝導パスを形成。
5218 オハラ 同社の「LICGC™SP-01」は、酸化物系の固体電解質であるため、大気中で取り扱いが可能であり、高い安全性を有す。用途例としては、次世代のリチウムイオン電池の電解質、セパレーター、CO2センサー、次世代のキャパシタ、海水中のリチウムイオン回収技術、他の電気化学的デバイスに使用されている。
6810 マクセル 創業事業である電池の設計開発、製造技術を活かし、次世代の電池である全固体電池の中でも、特に高出力、高容量といった特長をもつ硫化物系全固体リチウムイオン電池の開発および量産に取り組んでいる。
5706 三井金属鉱業 全固体電池向け硫化物系固体電解質「A-SOLiD ®」について、「初期量産工場」の新設を決定。同社は、長年培った電池材料技術を活かして開発した A-SOLiD®を電池特性を左右するキー・マテリアルと位置づけ、顧客や市場パートナーと全固体電池の実用化に向けた取り組みを進めている。
3891 ニッポン高度紙工業 次世代電池向け機能材料の開発に取り組んでいる。全固体電池の量産化を特殊素材でサポート。固体電解質層のシート化および薄型化を可能とする、支持体を提案している。
5201 AGC 硫化物固体電解質の新たな生産技術として、ガラスと化学の技術を融合させた独自の溶融法を確立し、AGC横浜テクニカルセンターのパイロットラインにおいて技術的な実証に成功した。これにより、将来の量産を視野に入れたプロセスの下、従来の製法では難しかった多様な組成を高品質で作ることが可能になる。
5713 住友金属鉱山 住友金属鉱山とトヨタ自動車(7203)は、バッテリーEV(BEV)に搭載する全固体電池の正極材量産に向けて共同開発契約を結んだ。両社は今後も、全固体電池用の正極材量産に向けた性能や品質、安全性の向上、コスト低減など多岐にわたる領域で開発を進め、世界初のBEVでの全固体電池の実用化に挑戦していく。
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