スピントロニクス・MRAM関連銘柄
MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)は、従来のメモリ技術と比べて、データの読み書き速度が非常に速く、電力消費も低いという特長を持っています。この技術は、磁気トンネル接合(MTJ)という構造を利用し、電子のスピンの状態を使ってデータを保存します。特に、強磁場における熱処理技術が重要な役割を果たし、データの保持能力や信頼性を向上させます。MRAMは、スマートフォンや自動車、さらにはIoT(Internet of Things)デバイスなど、さまざまな分野での応用が期待されています。そこで、スピントロニクス・MRAM関連の主要銘柄をピックアップします。
| コード | 銘柄名 | 材 料 |
| 7259 | アイシン | 国立大学法人東北大学とアイシンは、磁気抵抗メモリ(MRAM)を大容量搭載したエッジ領域向け「CMOS/スピントロニクス融合AI半導体」を開発した。OSやアプリの起動用途とメインメモリ用途を兼ねた内蔵メモリとしてCMOS/スピントロニクス融合技術を活用した、エッジAI向けアプリケーションプロセッサ搭載チップの開発は世界初。 |
| 6762 | TDK | スピントロニクス技術を用いた超低消費電力のニューロモルフィック素子、スピンメモリスタを開発したことを発表。スピンメモリスタがニューロモルフィックデバイスの基本素子として機能することをフランスの原子力・代替エネルギー庁の協力を得て実証。今後は実用化に向けて東北大学と連携していく。 |
| 285A | キオクシアホールディングス | 世界最小のセル面積0.001681 μm2を持つ大容量クロスポイント型MRAM(磁気メモリ)は、SK hynixとの共同開発によるもの。大容量化に適したセレクタ(選択素子)と磁気トンネル接合を組み合わせたセル技術と、クロスポイント型アレイの微細加工技術を適用。AIやビッグデータ処理向けに、この技術の実用化開発を進めていく方針。 |
| 4055 | ティアンドエスグループ | スピントロニクス技術(STT-MRAM等)搭載のAIプロセッサの基本技術を所有する東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター( CIES)と共同研究を進めている。当該共同研究の目的は、次世代メモリの信頼性確保に向けた研究開発、及び次世代半導体メモリのAIプロセッサ用アプリケーションソフトウエアの研究開発。 |
| 6723 | ルネサス エレクトロニクス | スピン注入磁化反転型磁気抵抗メモリ(STT-MRAM、MRAM)の高速読み出し可能な技術と、書き換え動作の高速化を実現する技術を開発した。MRAMのメモリアクセスのスピードは、本技術の適用により200MHzを超えるレベルまで大きく改善され、MRAMを搭載するマイコンの高性能化を可能にする。 |
| 8035 | 東京エレクトロン | 子会社であるTokyo Electron Europe Limitedを通じて、アイルランドに本社を置くマグネティック・ソリューションズ社を買収することに合意。この買収は、東京エレクトロンが強磁場における熱処理技術を活用し、次世代メモリーである磁気抵抗メモリ(MRAM)の製造技術を確立するための重要な戦略的ステップ。 |
