28日の海外動向と本日の相場見通し 米株安、円高で日経平均は軟調に推移
29日の大阪ナイトセッションの日経先物9月物は前日比110円安の22500円、高値は28日16時43分の22640円、安値は28日19時10分22480円でした。28日のNYダウは反落、前日比205.49ドル安の26379.28ドルでした。ナスダック総合株価指数は同134.18ポイント安の10402.09ポイントでした。4~6月期決算で売上高と1株利益が市場予想に届かなかったスリーエムが1銘柄でダウを53.64ドル、1株利益が市場予想を大幅に下回ったマクドナルドも33.97ドル押し下げました。また、アップルも42.24ドル押し下げました。NY原油先物相場は3日ぶりに反落、WTI期近9月物は前日比0.56ドル安の1バレル41.04ドルでした。NY金先物相場は8日続伸、8月物は前日比13.6ドル高の1トロイオンス1944.6ドルでした。NY円相場は4日続伸、前日比25銭円高・ドル安の1ドル=105円05~15銭でした。
28日のVIX指数は前日比0.70(2.83%)高の25.44でした。また、VIX3Mは同0.10(0.33%)高の30.10で、VIX/VIX3Mレシオは同0.02(2.49%)高の0.85と、依然として1を下回っているので米株式相場は良好です。一方、28日の日本では、プット・コールレシオは4873.2と前日の4872.6から0.6上昇しました。(なお、同レシオの7月9日から16日まで、また、7月22日以降の異常値(過去にない値)とも思える数値は、計算上は正しい数値だということです。プット・コールレシオの算出元の1つである国内個別株を対象とするeワラントの取引が停止となっていることや、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で市場のボラティリティが高まっていたことなどの要因から、プット・コールレシオは大きくブレやすいやすい状況となっていたということです。)新高値銘柄数は63、新安値銘柄数は13、東証1部の騰落レシオ(25日平均)は85.35と前日の88.64からやや低下しています。同レシオは7月15日まで6日連続で70%台となっていましたが、16、17日と2日連続で80%台になり、20日には90%台を回復しましたが、21日から再び80%台で推移しています。
なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は28日現在「水平」です。一方、転換線は前日の「上向き」から「水平」に転換しました。遅行スパンは26日前よりも上に浮上し「好転」を継続しています。また、引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できませんが、直近では6月18日にクロスしたままです。また、28日現在のMACD(12日-26日)は172.30と前日の188.06から低下、シグナル(9日)は199.08と前日の201.38からやや上昇、ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス26.78と前日の13.32から低下し、「売り」継続です。
米国株安、円高を受け、本日の日経平均は軟調推移が見込まれます。ただし、前場下落なら日銀のETF買いが期待されるので下値は限定的でしょう。想定レンジは22500円±250円程度です。経済対策に関して、1兆ドル規模の経済対策案を発表した共和党と、3兆ドル規模の対策と失業給付金の上乗せ維持などを求めているも民主党との溝は大きく、法案成立には時間がかかるとの見方が強まっています。時間がかかっても成立するなら問題ありませんが、合意形成がなされるまでは市場はそれを催促するような動きを続けそうです。このため、当面の米国株は調整しそうです。よって、日本株もネガティブな外部環境の影響で、陰湿な悪地合いが継続しそうな雰囲気に覆われそうです。
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