10月11日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

本日の個別銘柄動向コメント

MS&Consulting(6555)

10月8日、「2022 年2月期第2四半期累計期間の連結業績予想と実績との差異に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。売上収益については、顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(以下、MSRという。)」の国内における調査数が前年同期比で 37.2%増と回復基調にあるものの、当上半期の大半が新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言等の発出下におかれたことで、外食の顧客を中心にMSRやコンサルティング・研修(以下、コンサルという。)の延期または中止が発生したため、当初の予想を下回る結果となりました。営業利益以降の各段階利益については、一部の顧客でMSRのみならずオンライン研修などのコンサルも徐々に再開されるなど緊急事態宣言等の発出に伴う業績への影響が逓減していることに加えて、当第2四半期は、再びIT導入補助金等の活用が可能となり、SaaSの受注が加速、その導入に伴うコンサルも増加したことにより利益率が向上するとともに、各種費用の見直しによるコストダウン等により、当初の予想を上回り黒字化する結果となりました。通期連結業績予想については、緊急事態宣言等が 2021 年9月 30 日に解除されたものの、新型コロナウイルス感染症の収束時期はいまだ不透明であり、下半期における市場動向に不確定要素があることから、業績予想の修正は行わないことしています。

 

EuLab(4427)

10月8日、「令和4年度全国学力・学習状況調査」に関する委託事業(小学校事業)落札のお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。

 

Sansan(4443)

10月8日、「株式分割及び定款一部変更に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。2021 年 11 月 30 日(火)を基準日として、同日最終の株主名簿に記載または記録された株主の所有する普通株式 1 株につき 4 株の割合をもって分割します。同日、「2022年5月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。当第1四半期連結累計期間においては、継続的な売上高の成長の実現に向け、事業の成長スピードを上げることを目的とした組織改編や、人材採用をはじめとした営業体制の強化に取り組みました。また、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」において、テレビCMを中心とした広告宣伝活動を行ったほか、クラウド請求書受領サービス「Bill One」や名刺アプリ「Eight」の機能拡充等に取り組みました。また、同社は株式会社東京証券取引所の新市場区分における「プライム市場」を選択し申請することを決定したほか、2021年12月1日を効力発生日として、普通株式1株につき4株の割合をもって株式分割を行うことを決定しました。以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は45.97億円(前年同期比25.4%増)、売上総利益は40.88億円(前年同期比26.6%増)、売上総利益率は88.9%(前年同期比0.8ポイント増)となりました。一方、営業利益△1.02億円(前年同期は営業利益1.93億円)を計上しましたが、これは中長期的な成長実現に向けた戦略を推し進めたことから、広告宣伝費が前年同期比で2.09億円増加したことに加え、採用強化によって人件費が前年同期比で4.89億円増加したことによるものであり、期初公表した連結業績予想に沿った実績です。また、2021年7月19日公表の通り、投資有価証券売却益9.79億円を営業外収益に計上したことにより、経常利益は7.54億円(前年同期比644.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6.52億円(前年同期比662.8%増)となりました。

 

東京機械(6335)

臨時株主総会接近が買い材料視されそうです。同社は、2021 年8月 30 日付けプレスリリース「当社株式の大規模買付行為等への対応方針に基づく新株予約権の無償割当て及び株主意思確認を臨時株主総会において行うことに関するお知らせ」(以下「本対抗措置リリース」といいます。)及び「臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ」において、2021 年 10 月下旬頃に同社臨時株主総会を開催することを決定した旨をお知らせしていましたが、2021年9月29日開催の取締役会において、臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)の開催及び付議議案等について決議しました。開催日は 2021 年 10 月 22 日(金)午後1時。決議事項 議案 新株予約権の無償割当ての件。2021 年8月6日付けプレスリリース「アジアインベストメントファンド株式会社らによる同社株式を対象とする買集め行為を踏まえた同社株式の大規模買付行為等への対応方針について」(以下「本対応方針リリース」といいます。)にてお知らせしたように、同社は、アジアインベストメントファンド株式会社(以下「アジアインベストメントファンド」といいます。)及びアジア開発キャピタル株式会社(以下「アジア開発キャピタル」といい、アジアインベストメントファンド及びアジア開発キャピタルを合わせて「アジアインベストメントファンドら」といいます。)が、2021 年7月 21 日時点において、株券等保有割合として 32.72%に相当する同社株式を保有するに至ったことを踏まえ、2021 年8月6日に、アジアインベストメントファンドらによる当社株式を対象とする買集め行為(以下「本買集め」といいます。)を踏まえた同社株式の大規模買付行為等への対応方針(以下「本対応方針」といいます。)を導入しました。

 

日本鋳鉄管(5612)

10月7日午後10時41分ごろに発生した千葉県北西部を震源とする地震の影響で、東京都などで水道管が破裂しているとの通報が出ており、上下水道の資材である鋳鉄製品を手掛ける鋳鉄管の引き合いが増えるとの思惑で買われそうです。

 

 

相場観

10月8日の日経平均は前日比370.73円(1.34%)高の28048.94円と、2日続伸しました。ちなみに、10月6日までの8日続落は2009年7月に9日続落して以来、約12年3カ月ぶりのことです。5日移動平均線(8日現在27904.60円)を上回りました。25日移動平均線(同29508.57円)を相変わらず下回っています。そして、75日移動平均線(同28539.35円)、200日移動平均線(同28700.46円)両線も下回っています。両線については10月4日に下回りました。10月9日の大阪取引所における夜間取引終値は前日比70円安の28050円、高値は8日21時39分の28180円、安値は8日16時36分の28000円でした。10月8日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は100.04と前日の98.64から上昇しました。新高値銘柄数は16、新安値銘柄数は24でした。また、10月8日現在のMACD(12日-26日)はマイナス275.93と前日のマイナス234.88から低下し、シグナル(9日)は120.66と前日の212.13から低下しました。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス396.59と前日のマイナス447.01から上昇しました。これは、9月22日に「売り」に転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。

 

8日のNYダウは4日ぶりに反落し、前日比8.69ドル安の34746.25ドルでした。ナスダック総合株価指数も4日ぶりに反落、同74.479ポイント安の14579.537ポイントでした。9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比19万4000人増と市場予想の50万人増を下回りました。失業率は4.8%と8月の5.2%から低下し、市場予想の5.1%以上に改善しました。平均時給が0.6%上昇と市場予想の0.4%増を上回る伸びとなり、賃金上昇傾向が鮮明だったため、市場のインフレ警戒感が高まり、10年物国債利回りは前日比0.04%高の1.61%と、6月以来の高水準を付けました。原油先物相場は続伸しました。WTI期近の11月物は前日比1.05ドル高の1バレル79.35ドルで取引を終えました。一時80.11ドルまで上昇し、期近物として2014年11月以来ほぼ7年ぶりの高値を付けました。

 

岸田文雄首相は10月10日のフジテレビ番組「日曜報道 ザ・プライム」に出演し、自民党総裁選で掲げた金融所得課税の引き上げについて当面は見送る考えを示しました。首相はこの後、自民党本部で記者団に「まずは賃上げ税制、下請け対策。看護、介護、保育の公的価格を見直しから始めるべきだ」と強調しました。これは好材料です。ですが、8日の米国株の上値が重く、原油先物高、米長期金利上昇基調を考慮すると、高PERのハイテク・グロース株は買い難い状況です。また、日経速報ニュースが、10月10日、「中国恒大集団の経営危機が中国の不動産価格の下落を招き、香港など経済的な結びつきが強いアジアの不動産市況も揺るがしかねないとの警戒感が高まっている。」と報じています。これも日本株の上値を圧迫するでしょう。このため、本日の日経平均膠着しそうです。想定レンジは28000円±300円程度です。

 

物色に関しては、引き続き、アフターコロナ関連に注目します。政府は9月28日、新型コロナウイルス対策で発令中の緊急事態宣言と「まん延防止等重点措置」を期限の9月30日で全面解除すると決めたからです。また、斉藤鉄夫国土交通相は10月5日の記者会見で、観光支援事業「Go To トラベル」を巡り「新型コロナウイルスの感染状況を勘案し、再開のタイミングなどを検討する」と述べました。事業については「観光地や地域経済の復興のために必要不可欠な事業だ」と強調しました。これも追い風です。具体的には、エアトリ(6191)、HANATOURJAPAN(6561)、JR東海(9022)、OLC(4661)、JALUX(2729)、アドベンチャー(6030)、オープンドア(3926)、ロイヤルホテル(9713)、藤田観光(9722)、鳥貴族ホールディングス(3193)、串カツ田中(3547)、DDホールディングス(3073)、きちりホールディングス(3082)、梅の花(7604)、ワタミ(7522)、グローバルダイニング(7625)、かんなん丸(7585)、トリドールホールディングス(3397)、エスクリ(2196)、鉄人化計画(2404)、コシダカホールディングス(2157)、シャノン(3976)、ユーユーレンティア(7081)、セレスポ(9625)、松竹(9601)、東宝(9602)、東映(9605)、楽天地(8842)、スペースマーケット(4487)などです。

 

一方、10月8日の東証マザーズ指数は前日比21.55p(1.99%)高の1105.56pと、大幅に2日続伸しました。5日移動平均線(8日現在1087.14p)を上回りました。一方、25日移動平均線(同1135.93p)、75日移動平均線(同1128.90p)、200日移動平均線(同1173.94p)全て下回っています。出来高は6402万株、売買代金は1165億円でした。8月18日に一時993.29pまで下落し、心理的節目の1000pを割ったことで、「アク抜け」、「底入れ」期待も出たもようです。足元では、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いが優勢となっていましたが、9月16日の大幅安で、200日移動平均線を割り込んでしまいました。

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