15日の海外動向と本日の相場見通し 15日の米国株高は織り込み済み、日経平均は軟調なもみあい
16日の大阪ナイトセッション日経平均先物9月物は前日比70円安の22880円、高値は15日20時44分の23010円、安値は15日17時51分の22830円でした。15日のNYダウは4日続伸、前日比227.51ドル高の26870.10ドルでした。ナスダック総合株価指数は続伸、同61.92ポイント高の10550.49ポイントでした。米バイオ製薬のモデルナは14日夕、開発中のワクチンの臨床試験で参加者全員にウイルスの抗体が生成されたと発表しました。また、英アストラゼネカと英オクスフォード大学が開発中のワクチンの臨床試験でも良好な結果が出たと伝わりました。これらが買い材料になりました。NY原油先物相場は続伸、WTI期近の8月物は前日比0.91ドル高の1バレル41.20ドルでした。NY円相場は続伸、前日比30銭円高・ドル安の1ドル=106円90銭~107円00銭でした。
15日のVIX指数は前日比1.76(5.96%)安の27.76でした。また、VIX3Mは同1.00(3.07%)安の31.56で、VIX/VIX3Mレシオは同0.03(2.98%)安の0.88と、依然として1を下回っているので米株式相場は良好です。一方、15日の日本では、プット・コールレシオは40.12と前日の40.37とほぼ同水準で、下値不安が高まった状態で取引を終えています。(なお、同レシオの連日の異常値(過去にない値)とも思える数値は、計算上は正しい数値だということです。現在、プット・コールレシオの算出元の1つである国内個別株を対象とするeワラントの取引が停止となっていることや、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で市場のボラティリティが高まっていることなどの要因から、プット・コールレシオは大きくブレやすいやすい状況となっているということです。)新高値銘柄数は54、新安値銘柄数はゼロ、東証1部の騰落レシオ(25日平均)は78.03と前日の72.75%からやや上昇しています。同レシオは6日連続で70%台となっています。
なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線が15日現在「水平」から「下向き」に転じました。一方、転換線は「上向き」を維持しています。遅行スパンは26日前よりも下に潜り込み「逆転」しています。しかしながら、雲の上では推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できませんが、直近では6月18日にクロスしたままです。また、15日現在のMACD(12日-26日)は212.36と前日の189.06から上昇、シグナル(9日)も199.47と、前日の198.593から上昇、ヒストグラム(=MACD -シグナル)は12.90と、前日のマイナス9.53から遂にプラスに転じ、「買い」転換しました。
前日の米国株高については、時間外取引での米株価指数先物の上昇で先回りして織り込んでいたので、本日の日経平均は利食い売りで軟調なもみあいとなりそうです。想定レンジは22900円±200円程度です。取引時間中の午前11時には中国の4~6月期のGDPが発表されます。この数値次第では上海株式相場が大きく上下し、東京株式市場に影響を与えるでしょう。一方、国内では、東京都が15日、新型コロナ感染拡大への警戒レベルを4段階で最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げたことが、心理的な重しとして意識されそうです。
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