10日の海外動向と本日の相場見通し 景気敏感株が買われ、グロース株が売られる流れ継続

11日の大阪ナイトセッションの日経平均先物12月物は前日比370円高の25320円、高値は11日02時22分の25450円、安値は10日16時49分の25100円。10日のNYダウは続伸、前日比262.95ドル高の29420.92ドルでした。ナスダック指数は続落、同159.927ポイント安の11553.856ポイントでした。NY原油先物相場は続伸、WTI期近12月物は前日比1.07ドル高の1バレル41.36ドルでした。NY金先物相場は反発、12月物は前日比22.0ドル高の1トロイオンス1876.4ドルでした。

 

10日のVIX指数は前日比0.95(3.69%)安の24.80でした。また、VIX3Mは同0.39(1.45%)安の26.49で、VIX/VIX3Mレシオは同0.02(2.27%)安の0.94と、5日連続で1を割り込んでいます。米国株式市場がボラタイルな局面から落ち着きを取り戻しています。このため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性は大幅に低下しています。また、Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比1.11(0.87%)安の126.30でした。

 

一方、10日の日本では、プット・コールレシオは0.81と前日の0.95から低下しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は93.09と前日の97.19から低下しました。新高値銘柄数は114、新安値銘柄数は3でした。

 

なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は10日現在「上向き」継続です。転換線も「上向き」継続です。転換線と基準線は「一致」継続です。遅行スパンは26日前よりも上に浮上したままで、「好転」継続です。引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は、「水平」継続です。また、10日現在のMACD(12日-26日)は280.05と前日の210.44から上昇、シグナル(9日)は86.18と前日の62.68から上昇、ヒストグラム(=MACD -シグナル)は193.87と前日の147.76から上昇し、「買い」継続です。

 

米ファイザーは11月9日、独ビオンテックと共同開発している新型コロナウイルスワクチンの大規模治験で「90%を超える有効性が確認された」とする中間解析結果を発表しました。また、米食品医薬品局(FDA)は9日、米イーライリリーのモノクローナル抗体医薬バムラニビマブについて、軽度から中等度の新型コロナウイルス感染症(COVID19)の成人および小児患者向けに緊急使用許可(EUA)を付与したと発表しました。この結果、米国では、景気敏感株への買いが続いた一方で、コロナ禍での在宅勤務や巣ごもり消費の恩恵を受けるとして上昇してきたハイテク株への売りが続いています。このため、東京株式市場でも景気敏感株が買われ、グロース株が売られる見通しです。物色面では、日銀が10日、地域金融機関の経営改善を後押しするため、経営統合や収益力強化などに取り組むことを条件に日銀の当座預金に上乗せ金利を支払う新たな制度を設けると発表したことで、地銀への関心が高まりそうです。日経平均の想定レンジは25350円±300円程度です。

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