2日の海外動向と本日の相場見通し 日経平均は高値圏で膠着へ、ワクチン普及、経済対策期待で

3日の大阪ナイトセッションの日経平均先物12月物は前日比10円安の26830円、高値は2日16時31分の26900円、安値は2日23時33分の26720円でした。2日のNYダウは続伸、前日比59.87ドル高の29883.79ドルでした。S&P500種株価指数は続伸、同6.56ポイント高の3669.01ポイントと連日で過去最高値を更新しました。ナスダック総合株価指数は反落、同5.740ポイント安の12349.366ポイントでした。NY原油先物相場は4日ぶりに反発、WTI期近の2021年1月物は前日比0.73ドル高の1バレル45.28ドルでした。NY金先物相場は続伸、21年2月物は前日比11.3ドル高の1トロイオンス1830.2ドルでした。NY円相場は反落、前日比10銭円安・ドル高の1ドル=104円35~45銭でした。

 

2日のVIX指数は前日比0.40(1.93%)高の21.17でした。また、VIX3Mは同0.05(0.20%)高の24.54で、VIX/VIX3Mレシオは同0.01(1.72%)高の0.86と、1を割り込んでいます。米国株式市場が落ち着きを取り戻しています。このため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性は大幅に低下しています。また、Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比2.01(1.52%)高の134.61でした。

 

一方、2日の日本では、プット・コールレシオは0.55と前日の0.52から上昇しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は111.69と前日の108.94から上昇しました。新高値銘柄数は103、新安値銘柄数は10でした。

 

なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は2日現在「上向き」継続です。転換線は「上向き」継続です。転換線と基準線は「好転」継続です。遅行スパンは26日前よりも上に浮上したままで、「好転」継続です。引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は、「上向き」継続です。また、2日現在のMACD(12日-26日)は745.31と前日の739.96から上昇、シグナル(9日)は688.69と前日の676.29から上昇、ヒストグラム(=MACD -シグナル)は56.63と前日の63.67から低下し、「買い」継続です。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は2日です。

 

ファイザーとドイツの企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンの承認を受けて、2日、イギリス政府は、来週前半にワクチンの接種を始める方針を明らかにしました。また、米国ではニューヨーク州のクオモ知事が2日、ファイザーのワクチンが承認された場合、15日には17万人分以上を受け取ると発表しました。また、追加の経済対策について民主党のペロシ下院議長とムニューシン米財務長官が1日に交渉を再開したとも報じられました。ワクチン普及による経済正常化期待に加え、米国の追加の経済対策の協議進展期待を背景に、本日の日経平均は堅調に推移しそうです。その一方、高値警戒感は強いため、上値で国内勢の利食い売りが出る見通しです。結果、日経平均は高値圏で膠着するとみています。想定レンジは26800円±300円程度です。

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