3日の海外動向と本日の相場見通し 好悪材料が綱引き、日経平均は高値もみあいへ

4日の大阪ナイトセッションの日経平均先物12月物は前日比20円安の26830円、高値は3日17時00分の26860円、安値は3日18時45分の26770円でした。3日のNYダウは3日続伸、前日比85.73ドル高の29969.52ドルでした。ナスダック総合株価指数は反発、同27.816ポイント高の12377.182ポイントと過去最高値を更新しました。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)が3日午後、「ファイザーは今年のワクチン出荷量を当初予定の半分になると予想している」と報じたことは上値圧迫要因でした。NY原油先物相場は続伸、WTI期近の2021年1月物は前日比0.36ドル高の1バレル45.64ドルでした。NY金先物相場は3日続伸、21年2月物は前日比10.9ドル高の1トロイオンス1841.1ドルでした。

 

3日のVIX指数は前日比0.11(0.52%)高の21.28でした。また、VIX3Mは同0.02(0.08%)高の24.56で、VIX/VIX3Mレシオは同0.00(0.44%)高の0.87と、1を割り込んでいます。米国株式市場が落ち着きを取り戻しています。このため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性は大幅に低下しています。また、Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比2.15(1.60%)安の132.46でした。

 

一方、3日の日本では、プット・コールレシオは0.46と前日の0.55から低下しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は112.31と前日の111.69から上昇しました。新高値銘柄数は77、新安値銘柄数は6でした。

 

なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は3日現在「上向き」から「水平」に転換しました。転換線も「上向き」から「水平」に転換しました。転換線と基準線は「好転」継続です。遅行スパンは26日前よりも上に浮上したままで、「好転」継続です。引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は、「上向き」から「水平」に転換しました。また、3日現在のMACD(12日-26日)は741.69と前日の745.31から低下、シグナル(9日)は700.97と前日の688.69から上昇、ヒストグラム(=MACD -シグナル)は40.72と前日の56.63から低下し、「買い」継続です。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は2日です。

 

民主党のペロシ下院議長と共和党上院のマコネル院内総務が追加経済対策を巡る協議を再開したと3日に伝わったことはポジティブ材料です。一方、ファイザーなどが開発中の新型コロナウイルスのワクチンが計画した規模では供給できないと伝わったことはネガティブ材料です。そして、今晩(日本時間10時30分)発表の11月の米雇用統計(予想は非農業部門雇用者数は50.0万人増(前回63.8万人増、失業率は6.8%(前回は6.9%))を控えた週末ということで、積極的な買いは期待薄です。よって、日経平均の上値は重そうです。想定レンジは26750円±300円程度です。

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