2日の海外動向と本日の相場見通し ポジティブ材料多いが、年金売り等需給悪く、日経は調整
3日の大阪ナイトセッションの日経平均先物3月物は前日比60円高の29550円、高値は3日03時30分の29640円、安値は2日18時13分の29330円でした。2日のNYダウは反落、前日比143.99ドル安の31391.52ドルでした。ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落、同230.042ポイント安の13358.787ポイントでした。利益確定売りに押されました。NY原油先物相場は3日続落、WTI期近の4月物は前日比0.89ドル安の1バレル59.75ドルでした。NY金先物相場は6日ぶりに反発、4月物は前日比10.6ドル高の1トロイオンス1733.6ドルでした。NY円相場は反発、前日比05銭円高・ドル安の1ドル=106円65~75銭でした。
2日のVIX指数は前日比0.75(3.21%)高の24.10でした。また、VIX3Mは同0.38(1.42%)安の27.16で、VIX/VIX3Mレシオは同0.02(1.77%)安の0.89と、1を下回っており、且つ、足元で急低下したため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性がやや低下しつつあります。Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比0.35(0.25%)高の141.68でした。
2日の日本では、プット・コールレシオは0.59と前日の0.49から上昇しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は107.83と前日の107.34から上昇しました。新高値銘柄数は34、新安値銘柄数は4でした。
なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は2日現在「水平」を継続しています。転換線は「水平」から「下向き」に転換しました。転換線と基準線は「好転」継続です。遅行スパンは26日前の日足よりも上に浮上したままで、「好転」継続です。引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は「上向き」継続です。また、2日現在のMACD(12日-26日)は378.92、シグナル(9日)は555.76、ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス176.85で、「売り」継続です。(売り転換は2月24日でした。)なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。
ブレイナードFRB理事が2日の講演で、前週の長期金利の上昇について「動きのスピードが目を引いた。無秩序な状態や金融環境の逼迫が続き、我々の目標への進展を遅らせるようなら懸念する」と述べたことで、2日の米10年物国債利回りは前日比0.03%低下し、1.39%で取引を終えました。ここ最近までの米国株、とりわけ、ハイテク株の下落の主因だった米長期金利の上げ一服はポジティブ材料です。また、前週末に緊急使用が許可されたジョンソン・エンド・ジョンソンのコロナワクチンの生産を製薬のメルクが支援すると伝わったことも、ワクチン普及加速・米経済正常化加速という点でプラス材料です。ですが、年度末の3月末に向け、年金の持ち高調整の売りが相場の重荷となり、上値は重そうです。このため、積極的な上値追いは期待薄でしょう。日経平均の想定レンジは29400円±400円程度です。
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