24日の海外動向と本日の相場見通し 米ハイテク株安が重し、資金は内需系の有配銘柄へ流入

25日の大阪ナイトセッションの日経平均先物6月物は前日比110円高の28300円、高値は25日01時09分の28510円、安値は24日17時02分の28120円でした。24日のNYダウ小幅続落、前日比3.09ドル安の32420.06ドルでした。ナスダック総合株価指数は大幅続落、同265.807ポイント安の12961.890ポイントでした。ハイテク株への売り圧力が強まり、指数の足を引っ張りました。NY原油先物相場は反発、WTI期近の5月物は前日比3.42ドル高の1バレル61.18ドルでした。スエズ運河で大型コンテナ船が座礁し、他の船が通航できない状態になったことが買い材料になりました。NY金先物相場は反発、4月物は前日比8.1ドル高の1トロイオンス1733.2ドルでした。NY円相場は横ばいを挟んで4日ぶりに反落、前日比15銭円安・ドル高の1ドル=108円65~75銭でした。

 

24日のVIX指数は前日比0.90(4.43%)高の21.20でした。また、VIX3Mは同0.60(2.52%)高の24.40で、VIX/VIX3Mレシオは同0.02(1.87%)高の0.87と、1を下回っているため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性が大幅に低下しています。Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比0.26(0.18%)高の143.70でした。

 

24日の日本では、プット・コールレシオは0.53と前日の0.44から上昇しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は111.09と前日の117.55から低下しました。新高値銘柄数は13、新安値銘柄数は2でした。

 

なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は24日現在「水平」継続です。転換線は「上向き」から「下向き」に転換しました。転換線と基準線は「好転」から「逆転」しました。遅行スパンは26日前の日足を下回り、「逆転」を継続しています。ですが、引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は「上向き」を継続しています。また、24日現在のMACD(12日-26日)は13.81、シグナル(9日)は146.04、ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス132.24と、「売り」を継続です。(売り転換は3月23日でした。)なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は7日です。

 

24日のNY債券市場で長期債相場は小幅ながら3日続伸、米10年物国債利回りは前日比0.01%低下し1.61%で取引を終えました。5年債入札の応札倍率が前回から上昇したことが買い材料になりました。しかしながら、米国では、グロース株であるハイテク株が下落しています。四半期末接近で、買い方のポジション調整の売りが加速しているとの季節的な需給要因も指摘でされているようですが、米ハイテク株の調整は日本のグロース株にもネガティブ材料です。また、欧州で新型コロナウイルスの感染が拡大し、ドイツが23日、4月の復活祭中に厳格なロックダウンを実施すると発表するなど、経済活動の制限が広がっていることも引き続き投資家心理を悪化させ続けるでしょう。一方、ここまでの相場下落で、値頃感からの買い戻しや押し目買い、3月期末接近で配当・権利取りの買いは見込めます。好業績の内需系有配銘柄には資金が流入する見通しです。ですが、全般的には本日の東京株式市場はリスクオフムードが強まりそうです。上値を積極的に買う動きは期待し難いとみています。日経平均の想定レンジは28400円±400円程度です。

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