8月24日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

本日の個別銘柄動向コメント

プラコー(6347)

8月23日、「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。取得し得る株式の総数100万 株(上限)(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する上限割合 11.66%)、株式の取得価額の総額5億円(上限)、取得期間 2021 年9月 1 日~2022 年8月 31 日、取得方法 東京証券取引所における市場買付。同日、「中期事業計画策定に関するお知らせ」も発表した。

 

太洋物産(9941)

8月19日受付で、SBI証券が、財務省に変更報告書(5%ルール報告書)を提出しました。これが引き続き買い材料視されそうです。報告書によれば、SBI証券の太洋物産株式保有比率は5.07%→5.62%に増加しました。保有株数は74600株、報告義務発生日は8月13日です。

 

かっこ(4166)

8月23日、「「uberall」日本統括代理店の株式会社リカバリーと資本業務提携~不正検知国内No.1のかっこがローカル検索マーケティング領域に参入~」を発表しました。これが買い材料視されそうです。uberall GmbH(本社:ドイツ、共同設立者兼CEOフロリアン・ヒュブナー、以下、uberall社)がグローバルに展開するローカル検索マーケティングソリューション「uberall」の日本統括代理店である株式会社リカバリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役: 原口浩一、以下、リカバリー)との資本業務提携契約を締結し、リカバリーが第三者割当の方式により発行するリカバリー普通株式を取得することについて、かっこは決議しました。これにより、かっこは、主に小売・サービス業を対象としたローカル検索マーケティング領域のSaaS事業に参入します。

 

すららネット(3998)

8月23日、「業績予想の修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。2021 年8月 20 日付、令和2年度3次補正 先端的教育用ソフトウェア導入実証事業費補助金(以下、EdTech 導入補助金)の交付決定に伴い、EdTech 導入補助金のうち、ソフトウェア・サービス利用費(交付決定日~2021 年 12 月 31 日利用分)、ソフトウェア・サービス導入関連サポート費(交付決定日~2021 年 12 月 27 日)を売上高として、当期計上します。また、一部コンテンツ開発リリース延期に伴い、売上原価が減少したことと、新型コロナウィルス感染症拡大の影響が、通常の営業活動に戻るという前提で計画を作成していましたが、引き続き予断を許さない状況が継続しており、出張旅費等販売費および一般管理費が減少しました。以上により、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益ともに前回発表予想を上回る見込みとなりました。

 

インティメート・マージャー(7072)

8月17日、「事例データ収集プラットフォーム「タメセル」を提供開始 ~海外マーケティングテクノロジー企業の日本国内テストマーケティングを一括サポート~」を発表しました。これが引き続き買い材料視されそうです。本サービスは、同社が保有する国内最大級の3rd Party DataやポストCookieソリューションである「IM-UID」と同社が支援中の1000を超えるサービス導入企業にむけた、サービス導入作業や導入後の定量分析など、日本国内への導入作業から検証までを一括サポートします。また、提供開始に先立ち、三井物産株式会社と、その子会社である株式会社Legolissのサポートにより、2021年4月より日本国内での事業展開を開始したZefr, Inc.が提供するYouTube動画広告ソリューションに「タメセル」を活用してもらいました。

 

タカショー(7590)

8月23日、「2022 年1月期第2四半期業績予想及び通期業績予想の修正並びに期末配当予

想(増配)の修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。今まで投資してきた、プロユース事業部におけるDX化による販促活動の強化ならびに生産工場およびショールームの拡充、また空間パッケージ型新商品の市場投入の効果が出てきていることや、ホームユース事業部における中国生産工場の本格稼働からのグローバル展開の促進、ガーデニング需要の持続に伴い売上高が前回発表予想を上回る見込みです。営業利益においては、原材料および海上運賃が高騰するなか、自社製品の販売比率増加、e-コマース分野の売上増加に伴い粗利率が前年並みで推移し、販管費においては計画通りに推移すると見込んでいることから前回発表予想を上回る見込みです。経常利益および親会社株式に帰属する当期純利益においては、外貨建て取引における為替評価差額が見込みより増加することから前回発表予想を上回る見込みです。業績予想の修正を踏まえ、同社の財政状態および当社では配当性向 30%を目標としていることから、当期の年間配当予想について前回予想の 20 円から3円増額し、1株当たり 23 円に修正することとしました。

 

相場観

8月23日の日経平均は前週末比480.99円(1.78%)高の27494.24円と、3日ぶりに大幅反発しました。5日移動平均線(23日現在2735980円)を上抜きました。一方、25日移動平均線(同27686.01円)、75日移動平均線(同28363.49円)、200日移動平均線(同28131.85円)全て下回っています。なお、8月24日の大阪ナイトセッションの日経平均先物9月物は前日比100円高の27620円、高値は24日04時33分の27630円、安値は23日16時48分の27440円でした。8月23日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は82.47と前日の76.3から上昇しました。新高値銘柄数は51、新安値銘柄数は47でした。また、8月23日現在のMACD(12日-26日)はマイナス219.34と前日のマイナス230.84から上昇し、シグナル(9日)はマイナス175.79と前日のマイナス175.34から低下しました。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス43.55と前日のマイナス55.50から上昇し、「売り」を継続しました。これは8月19日に「売り」転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は6日です。

 

23日のNYダウは続伸し、前週末比215.63ドル高の35335.71ドルでした。ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同227.989ポイント高の14942.652ポイントでした。過去最高値更新は5日以来です。米食品医薬品局(FDA)が23日、米製薬のファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンを正式承認しました。これが好感されました。

 

日経平均に関しては、23日の米国株が堅調で、大阪ナイトセッションの日経平均先物9月物は前日比100円高の27620円と強かったため、買い先行でスタートする見通しです。なお、日経平均は23日に大幅反発し、5日移動平均線を上回りました。同線を下回らない限り、自律反発が継続するとみています。日経平均の本日の想定メインレンジは、27600円±300円程度です。ところで、横浜市長選が8月22日投開票され、無所属の新人で元横浜市立大教授の山中竹春氏が、前国家公安委員長で菅義偉首相の支援を受けた小此木八郎氏を破り、初当選を果たしました。横浜市は菅首相の「お膝元」なだけに、今後の政局への影響は必至です。この政治リスクの高まりは要警戒材料です。また、「菅義偉首相は23日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を巡り関係閣僚と協議した。北海道と愛知、岐阜、三重の各県から宣言の適用要請が出ており対応を話し合ったとみられる。地域を拡大する場合は25日にも専門家に諮る方向で調整に入った。」と伝わっています。この経済正常化を阻む動きも引き続き上値の圧迫要因です。ただし、厚生労働省と東京都は8月23日、改正感染症法に基づいて都内の全医療機関に新型コロナウイルス患者の受け入れや医療従事者の派遣を連名で要請しました。この要請に多くの病院が応じるようなら、経済正常化加速期待が高まるため、株式市場への強烈な追い風になる見通しです。

 

物色面では、引き続き「オンライン教育」関連に注目します。なぜなら、8月21日付け日本経済新聞は、「学校、夏休み明け厳戒、子から親へデルタ型拡大懸念、遠隔学習の整備急務。」と題した記事を掲載したからです。当該記事によれば、「新型コロナウイルスの感染急拡大が収まらないなか、夏休み明けの学校再開に向け、全国で警戒が強まっている。国や自治体は現時点で一斉休校に慎重だが、インド型(デルタ型)が学校で流行すれば親の世代の感染拡大を招く恐れがある。校内感染の防止徹底や休校時の学びを保障するためのオンライン学習の環境整備は急務だ。」と報じています。また、NHKWeb版は、8月20日、感染拡大 新学期 学校は?」と題した記事を配信しました。当該記事によれば、「高校については緊急事態宣言の対象地域では時差登校やオンライン学習を組み合わせて学習の継続に取り組むよう求めています。」とのことです。具体的には、すららネット(3998)、クシム(2345)、メディアシーク(4824)、内田洋行(8057)、ジャストシステム(4686)、ピアズ(7066)、EduLab(4427)、チエル(3933)、学研HD(9470)、ベネッセHD(9783)などに注目しています。

 

また、「酸素ステーション(酸素濃縮装置)」関連に引き続き注目します。なぜなら、酸素吸入を必要とする新型コロナウイルス患者のための「酸素ステーション」について、政府が全国約200カ所に整備する方向で調整に入ったことが8月18日、分かったと報じられているからです。新型コロナウイルス新規感染者が全国で初めて1日2万人を超えた8月13日、菅義偉首相は東京都の医療体制が極めて厳しい状況を踏まえ、自宅療養者が酸素投与が必要になった場合の「酸素ステーション」整備を関係閣僚に指示したと表明しました。また、東京都の小池知事は、8月21日午後、渋谷区の都民の城(旧こどもの城)に設置された酸素ステーションを視察しました。具体的には、東邦アセチレン(4093)、ダイキン工業(6367)、星医療酸器(7634)、日本酸素ホールディングス(4091)、小池酸素工業(6137)、大丸エナウィン(9818)、フクダ電子(6960)、日本特殊陶業(5334)、エア・ウォーター(4088)、帝人(3401)などに注目しています。

 

そして、「抗原検査キット」関連にも引き続き注目します。というのは、西村康稔経済再生担当相は8月17日の衆院議院運営委員会で、夏休み明けの学校での新型コロナウイルス対策について「教員から生徒に(コロナが)うつるケースもある」と指摘した上で、抗原検査キットなどを活用し、教員に定期的な検査を実施する考えを示したからです。ちなみに、政府は8月17日に改定した基本的対処方針で、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる「抗原検査キット」の活用を新たに明記しました。大学や高校で「軽症状者に抗原検査キットの活用を奨励する」と盛り込みました。具体的には、カイノス(4556)、シスメックス(6869)、HUGHD(4544)、ミズホメディ(4595)、プロルート(8256.T)、デンカ(4064)などに注目しています。

 

一方、8月23日の東証マザーズ指数は前週末比29.68p(2.87%)高の1064.49pと、大幅続伸しました。5日移動平均線(23日現在1036.19p)を上回りました。これは8月20日に実現しました。一方、25日移動平均線(同1088.03p)、75日移動平均線(同1133.48p)共に下回っています。出来高は5851万株、売買代金は1150億円でした。8月16日に一時1028.91pまで下落し、当面の底値になると期待していた5月17日の1040.58pを割り込みました。所謂「底割れ」です。当面は多少のリバウンドを交えながら、底値を模索することになるのでしょう。その一方、18日に一時993.29pまで下落し、心理的節目の1000pを割ったことで、「アク抜け」、「底入れ」期待も出たもようです。

 

8月3日、日本経済新聞が、「IPO指数、年初来安値、緩和縮小にらみ資金流出。」と題した記事を掲載しました。「東京株式市場で新規株式公開(IPO)した銘柄から資金が流出している。過去1年以内に上場した銘柄の値動きを指数にした「QUICK IPOインデックス」(加重平均)は2日、前週末比0.8安となり年初来安値を更新した。金融緩和の縮小をにらんで機関投資家の資金が流出し、個人も下落に耐えかねて利益確定売りを急いでいる。」、「個人も利益確定売りを急ぎ、一部は値動きのいい大型株に移っている。」とのことです。このため、この流れが逆流するまでは東証マザーズ市場の売買代金は増えず、マザーズ指数も低迷し続けることになりそうです。

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