9月10日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録
本日の個別銘柄動向コメント
新生銀行(8303)
9月9日、「SBI ホールディングス株式会社および SBI 地銀ホールディングスによる当行株式の公開買付けに関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。9月9日、SBI ホールディングス株式会社および SBI ホールディングスの完全子会社である SBI 地銀ホールディングス株式会社により、新生銀行株式に対する公開買付けの開始に関する公表がなされました。本公開買付けの公表に関して新生銀行は SBI ホールディングスより事前の連絡を受けておらず、本公開買付けは新生銀行取締役会の賛同を得て実施されたものではありません。本公開買付けに関する新生銀行の考え方に基づく新生銀行の対応については、本公開買付けの公開買付届出書の内容その他の情報を分析・検討したうえで、早急に株主に案内します。株主におかれましては、本公開買付けに関する考え方を含む新生銀行から開示される情報を確認いただいた上で、慎重な対応をいただきますようお願い申し上げます。なお、本開示資料は、本公開買付けに関する新生銀行の意見を表明するものではありません。本公開買付けに関する新生銀行の意見は、決定次第改めてお知らせします。
SBI ホールディングス(8473)
9月9日、「株式会社新生銀行株式(証券コード:8303)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。買付け等の価格は普通株式1株につき、 2000 円です。届出当初の買付け等の期間は、2021 年9月 10 日(金曜日)から 2021 年 10 月 25 日(月曜日)まで(30 営業日)です。SBI ホールディングス株式会社(「SBIHD」)及び SBIHD の完全子会社であるSBI 地銀ホールディングス株式会社は9月9日付の各取締役会決議に基づき、以下のとおり、公開買付者が、株式会社新生銀行(8303)の普通株式を金融商品取引法による公開買付けにより取得することを決定しました。本公開買付けは、対象者株式の上場廃止を企図したものではなく、本公開買付け成立後も引き続き対象者株式の上場を維持する方針であることから、買付予定数の上限(5821万1300 株)を設定していますので、本公開買付け成立後に SBIHD らが所有することとなる対象者株式の数は、最大で 1億94万9100株(所有割合:48.00%)にとどまる予定です。したがって、本公開買付け成立後も、対象者株式は、引き続き東京証券取引所市場第一部における上場が維持される予定です。
日本鋳造(7064)
9月9日、「3Dプリンターによる低熱膨張合金の軽量化研究~JAXAとの基礎共同研究が完了~」を発表しました。これが買い材料視されそうです。⽇本鋳造株式会社は、宇宙での地球・天⽂観測衛星の軽量化を⽬的に、2019年度より2年間にわたり、国⽴研究開発法⼈宇宙航空研究開発機構(JAXA)とともに、低熱膨張合⾦の積層造形(3Dプリンター)技術の共同研究を実施し、このたびその基礎段階が完了しました。地球・天⽂観測を⽬的とした宇宙機に搭載される望遠鏡には⾼い⼨法安定性が要求されます。特に、宇宙空間上では、温度変化により⽀持構造に熱変形が⽣じることにより、望遠鏡の主鏡や副鏡といった光学機器の位置精度が低下し、画像がぼやける等の光学性能の低下が懸念されており、熱膨張率が低い優れた材料を適⽤することで熱変形を低減する必要があります。低熱膨張合⾦は⽐重が⼤きく、従来の機械加⼯による部品製造では軽量化に限界があるため、宇宙機に適⽤する際には重量増が課題でしたが、JAXAとの共同研究により機械加⼯では困難な⾁抜き構造(ラティス構造)を実現させ、40%以上の軽量化を達成しました。また、構造部材における低熱膨張特性においても従来と同程度の低熱膨張率を達成しています。加えて、これまで機械加⼯で製造していた光学機器や⽀持構造部品について3Dプリンターによる積層造形を適⽤することにより、厚さ1mm程度の板バネ構造も造形可能であり、従来の機械加⼯品と⽐べて⼤幅な納期短縮が可能であることも確認しました。さらに同社は、今後期待される3Dプリンター品の活⽤拡⼤に向け、3Dプリンター独⾃の機能を活⽤し、機械的特性や熱膨張率に関する傾斜機能材の開発にも着⼿しています。
アドウェイズ(2489)
9月9日、「当社連結子会社(UNICORN 株式会社)における日本初のApple Search Ads Partner への認定に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。同社連結子会社である UNICORN 株式会社が、日本で初めて AppleSearch Ads Partner に認定されました。Apple Search Ads は Apple 製品を使用するユーザーがアプリをダウンロードする際の必須通過点である App Store 内での唯一の広告枠であり、App Store 内のユーザーがキーワード検索をした後に表示される広告です。一方 UNICORN では、アプリの App Store 内での説明文や公式サイトに記載されている内容から効果的なキーワードを類推し、ワード生成、自動入札、配信等を独自のロジックと機械学習の仕組みにより運用を全自動化し、きめ細やかな買い付けを行うことが可能な「Apple Search Ads 自動最適化エンジン」を 2019 年 2 月より提供しています。今回、この Apple Search Ads 自動最適化エンジンが評価され、日本では初めて Apple Search AdsPartner に認定される事となりました。
CRE(3458)
9月9日、「2021年7月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。これが買い材料視されそうです。ストックビジネスの最大化を図るべく、管理受託面積やアセットマネジメント受託資産残高の拡大に注力することで収益基盤の更なる強化を進めていきます。また、同社開発物件について順次売却を見込んでいます。事業ビジョンである“世界の人とモノをつなぐ物流インフラプラットフォームとしてNO.1企業グループ”を目指し、アライアンス先企業との協業による収益機会の多様化や新規ビジネス機会の創出を図り、物流インフラプラットフォーム全体へ事業領域を拡大しながら、安定した収益構造を構築していきます。これにより、2022年7月期通期連結業績は、売上高616億円(前期比29.5%増)、営業利益86億円(同49.0%増)、経常利益76億円(同43.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益50億円(同39.9%増)を見込んでいます。
ビジョナル(4194)
9月9日、「連結業績予想の修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。2021 年7月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡大に対する緊急事態宣言の再発出等により不透明な経済情勢が続き、見通しが立てにくい状況にありました。そのような中、プロフェッショナル領域の採用支援市場が力強い回復を想定より早く見せたことによるビズリーチ事業の好調を受け、連結売上高が当初予想を上回る見込みとなりました。また、来期の売上成長に向けた広告宣伝を 2021 年 7 月期第4四半期に集中的に実施したため、費用は前回発表予想を上回る見込みですが、連結売上高の伸長が費用の増加を上回るため、連結営業利益、連結経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がそれぞれ前回予想を上回る見込みとなりました。このような状況を受け、通期の連結業績予想の数値を修正しました。
ベルテクス(5290)
9月9日、「2022 年 3 月期 第 2 四半期業績予想修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。売上高については、概ね当初予想通りとなる見通しです。利益については、中核事業会社であるベルテクス株式会社において、低採算製品の取扱い見直しなどによる販売単価の上昇や製品売上原価の抑制などの合併によるシナジー効果により、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益においては、業績予想を上回る見通しとなりました。なお、2022 年 3 月期通期連結業績予想については、現時点では前回発表予想を据え置いています。今後、業績予想の見直しが必要な場合には、速やかに開示する予定です。
相場観
9月9日の日経平均は前日比173.02円(0.57%)安の30008.19円と、9日ぶりに反落しました。5日移動平均線(9日現在29778.70円)、25日移動平均線(同28177.13円)、75日移動平均線(同28404.21円)、200日移動平均線(同28409.60円)全て上回っています。なお、9月10日の大阪ナイトセッションの日経平均先物12月物は前日比120円高の29920円、高値は10日00時06分の30090円、安値は9日16時42分の29730円でした。9月9日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は127.74と前日の125.17から上昇しました。新高値銘柄数は142、新安値銘柄数は1でした。また、9月9日現在のMACD(12日-26日)は521.49と前日の462.82から上昇し、シグナル(9日)は182.27と前日の110.05から上昇しました。これは、9月7日にプラス転換しました。ヒストグラム(=MACD -シグナル)は339.22と前日の352.77から低下し、「買い」を継続しました。これは8月25日に「買い」転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は4日です。
9日のNYダウは4日続落し、前日比151.69ドル安の34879.38ドルでした。ナスダック総合株価指数は続落し、同38.383ポイント安の15248.254ポイントでした。アメリカン航空グループなど空運各社が9日、デルタ型の感染拡大を理由に2021年7~9月期の売上高見通しを一斉に引き下げたことや、バイデン政権が薬価引き下げの包括案を発表し、製薬株が売られたことが相場の押し下げ要因になりました。
日経平均に関しては、本日が9月物のメジャーSQです。SQ値算出後は、落ち着いた売買が行われることでしょう。切羽詰まった売り方の買い戻しは一巡したとみています。ですが、9月3日の菅首相辞任報道以降、次期衆院選で自民党の大敗は避けられるとの見方から、投資マインドは大幅に改善しているため、買い意欲は強い状況が継続しています。このため、下値も堅いでしょう。本日の日経平均の想定レンジは30100円±300円程度です。
物色面では、「菅義偉首相の後継を選ぶ自民党総裁選(17日告示、29日投開票)で、河野太郎行政改革相(58)は10日に記者会見を開き、立候補を正式表明する。」と報じられているため、所謂「河野関連銘柄が」物色されそうです。まず、河野氏が原発再稼働を当面容認する姿勢を示し、反原発を公言していたこれまでの軌道を修正する発言をしたことを受け、「電力株」への資金流入が継続しそうです。また、「カーボンニュートラルを目指す」姿勢に変化はないため「再生可能エネルギー・電力自由化」関連も物色されるでしょう。そして、「脱ハンコ」関連も。具体的には、「電力株」では、東京電力(9501)、中部電力(9502)、関西電力(9503)、中国電力(9504)、北陸電力(9505)、東北電力(9506)、四国電力(9507)、九州電力(9508)です。また、「再生可能エネルギー・電力自由化関連銘柄」では、レノバ(9519)、アストマックス(7162)、ENECHANGE(4169)、ウエストホールディングス(1407)などです。そして、「脱ハンコ関連銘柄」では、GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788)、弁護士ドットコム(6027)などです。
また、自民党の高市早苗前総務相が9月8日午後、党総裁選(17日告示、29日投開票)への出馬表明記者会見を行いました。自民党総裁選への出馬を菅首相が辞退したことで、高市早苗氏が有力な候補者として浮上しています。高市氏は政策として、2020年代に核融合炉を必ず実現すると言葉を強め、国産の量子コンピュータ開発とセットで次世代の国家プロジェクトにすると発言しています。このため、「核融合」、「量子コンピュータ」関連に引き続き注目します。具体的には、「核融合」関連銘柄は、東邦金属(5781)、神島化学工業(4026)、助川電気工業(7711)、シグマ光機(7713)、住友電設(1949)、東洋炭素(5310)、浜松ホトニクス(6965)など、「量子コンピュータ」関連銘柄は、ブレインパッド(3655)、フィックスターズ(3687)、HPCシステムズ(6597)、エヌエフホールディングス(6864)、YKT(2693)、テラスカイ(3915)、シグマ光機(7713)などです。
そして、9月7日、「トヨタ自動車 EVに搭載する新たな電池の開発に1.5兆円投資へ」と伝わり、「電池関連」に引き続き注目します。「トヨタ自動車は、“次世代の電池”と呼ばれ、1回の充電で走れる距離が今の車用の電池より大幅に伸びると期待されている『全固体電池』について、今後も開発を進め、2020年代の前半に実用化を目指すという方針をあらためて示しました。」と報じられていますので、特に「全固体電池」関連に注目します。具体的には、トヨタ(7203)、パナソニック(6752)、FDK(6955)、日立造船(7004)、オハラ(5218)、三櫻工業(6584)、GSユアサ(6674)、マクセルHD(6810)、中外炉(1964)、ニッポン高度紙工業(3891)、第一稀元素化学工業(4082)、カーリットホールディングス(4275)、三井金属鉱業(5706)、村田製作所(6981)、日本電解(5759)などです。
さらに、9月9日、「米エネルギー省は8日、発電量に占める太陽光の比率を2035年までに40%に引き上げられるとの試算を発表した。現在は3%程度にとどまるが、政策で後押しすれば実現できると主張した。バイデン政権は再生エネルギーを増やして電力部門の脱炭素をめざしている。」と伝わり、「太陽光発電」関連にも引き続き注目します。具体的には、ウエストHD(1407)、ジー・スリー(3647)、Aバランス(3856)、サニックス(4651)、テスHD(5074)、東芝(6502)、ホシデン(6804)、フジプレアム(4237)、エヌ・ピー・シー(6255)、レノバ(9519)などです。
これらに加えて、「アフターコロナ」関連も物色されそうです。なぜなら、「政府は、11月ごろをめどに、ワクチンを接種した人や検査で陰性を証明する“ワクチン・検査パッケージ”を活用した制限緩和の基本方針を明らかにした。」と伝わっているからです。「飲食については、“ワクチン・検査パッケージ”や店舗の感染対策の認証に応じて、営業時間や酒類の提供・会食などの制限を緩和するとしている。イベントについては、QRコードを活用した感染経路の追跡などの対策を講じたうえで、宣言やまん延防止措置の地域でも、人数制限などの緩和を検討するとしている。旅行をはじめとした県をまたぐ人の移動について、原則、ワクチン・検査を受けた者は、国として自粛要請の対象としない。」とのことです。具体的には、エアトリ(6191)、JR東海(9022)、OLC(4661)、JALUX(2729)、アドベンチャー(6030)、オープンドア(3926)、ロイヤルホテル(9713)、藤田観光(9722)、鳥貴族ホールディングス(3193)、串カツ田中(3547)、DDホールディングス(3073)、きちりホールディングス(3082)、ワタミ(7522)、グローバルダイニング(7625)、トリドールホールディングス(3397)、エスクリ(2196)、シャノン(3976)、ユーユーレンティア(7081)、セレスポ(9625)などです。
一方、9月9日の東証マザーズ指数は前日比8.26p(0.71%)安の1149.57pと、4日ぶりに反落しました。5日移動平均線(9日現在1141.86p)、25日移動平均線(同1088.64p)、75日移動平均線(同1135.45p)を上回っています。一方、200日移動平均線(同1180.56p)は下回っています。出来高は7608万株、売買代金は1486億円でした。8月18日に一時993.29pまで下落し、心理的節目の1000pを割ったことで、「アク抜け」、「底入れ」期待も出たもようです。そして、足元では、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いが優勢となっています。
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