3月16日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

15日の日経平均は前日比7.44円(0.03%)高の27229.48円と4日ぶりに反発しました。5日移動平均線(15日現在27810.32円)、25日移動平均線(同27680.85円)、75日移動平均線(同27284.59円)、100日移動平均線(同27368.18円)、200日移動平均線(同27356.41円)全て下回っています。16日の大阪証券取引所における日経平均先物6月物の夜間取引終値は前日比570円安の26480円、高値は15日17時18分の27090円、安値は16日01時28分の26190円でした。15日の騰落レシオ(6日移動平均)は72.40%でした。新高値銘柄数は13、新安値銘柄数は29でした。また、MACD(12日-26日)は109.38、シグナル(9日)は206.34でした。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス96.95でした。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は4日です。ちなみに、当社の「大底確認10項目」のうち「3つ」(前日も3つ)が点灯している状況です。

 

15日のNYダウは反落し、前日比280.83ドル安の31874.57ドルでした。ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同5.90ポイント高の11434.05ポイントでした。筆頭株主のサウジ・ナショナル・バンクの会長が「追加の出資要請には応じない」と述べたと伝わったことで、クレディ・スイス・グループの経営不安が強まり、欧州株式相場が大幅安となったことが嫌気されました。一方、安全資産の米国債に資金流入が加速し、米10年物国債利回りが一時3.38%と2月上旬以来の低水準を付けたことが、グロース株の買い材料になりました。また、2月のPPIが前月比0.1%低下と市場予想の0.3%上昇に反して低下したことも好材料でした。さらに、取引終了間際にはスイス国立銀行(中央銀行)が「クレディ・スイスは必要な資本と流動性を満たしているが、必要なら流動性を供給する」との声明を発表したことも、ポジティブ材料でした。

 

日経平均については、5日移動平均線自体が13日に下向きに転じました。本日以降、5日移動平均線が上向きに転じるためには、本日終値が9日の28623.15円を上回る必要があります。15日の日経平均ボラティリティー・インデックスは前日比2.10(9.76%)安の19.42でした。本日の日経平均のメインの想定レンジは15日終値27229.48円±400円程度です。

 

元々、25日移動平均線の向きが下降転換したら、下方向への警戒をより強めておきたいと考えていましたが、14日に、25日移動平均線が33日ぶりに下降転換し、15日も下降しています。このため、現時点では、「中期的な下落トレンドが発生した」との認識です。本日、25移動平均線が上向き転換するには、終値で2月8日の27606.46円を上回ることが必要です。少なくとも、「日経平均が5日移動平均線を上回り、且つ、5日移動平均線自体が上向きに転じる」までは、調整が続く見通しです。押し目メドは1月20日と1月23日とで空けた窓(26553.53円~26788.76円)埋め水準を想定しています。

 

クレディ・スイス・グループの株価が急落したことへの対応で、日本時間16日未明にスイス国立銀行(中央銀行)などが、クレディ・スイスについて「必要であれば流動性を供給する」との声明を発表しました。これでいったん、世界的に株式市場が落ち着きを取り戻す可能性が出てきました。ですが、多少のリバウンドが期待出来ても、そう簡単には中期的な上昇トレンドが発生することはなさそうです。

 

最後に、植田新体制になっても、決定会合でのYCC修正リスク・撤廃リスクは常に警戒される可能性が高いので、4月27・28日、6月15・16日、7月27・28日、9月21・22日、10月30・31日、12月18・19日前後の日本株は、金融政策変更リスクを警戒して、相当不安定になるとみていましたが、YCCが修正され、国債利回りが1%まで上昇するならば、日銀に代わり、民間銀行や生命保険会社等の金融機関が強力な買い手になる見込みのため、我が国金融市場の混乱は回避される可能性が高く、過度に日銀の金融政策の変更に神経質になる必要はなさそうです。

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