3月23日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

22日の日経平均は前日比520.94円(1.93%)高の27466.61円と大幅反発しました。5日移動平均線(22日現在27197.23円)、75日移動平均線(同27235.44円)、100日移動平均線(同27374.45円)、200日移動平均線(同27363.02円)を上回りました。一方、25日移動平均線(同27619.55円)は下回っています。23日の大阪証券取引所における日経平均先物6月物の夜間取引終値は前日比220円安の27010円、高値は23日03時06分の27360円、安値は23日05時08分の26950円でした。22日の騰落レシオ(6日移動平均)は83.13%でした。新高値銘柄数は21、新安値銘柄数は7でした。また、MACD(12日-26日)はマイナス38.82、シグナル(9日)は120.69でした。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス159.51でした。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は4日です。ちなみに、当社の「大底確認10項目」のうち「2つ」(前日は3つ)が点灯している状況です。

 

22日のNYダウは3日ぶりに反落し、前日比530.49ドル安の32030.11ドルでした。ナスダック総合株価指数も3日ぶりに反落し、同190.15ポイント安の11669.96ポイントでした。FRBは22日のFOMCで大方の予想通り、0.25%の利上げを決めました。パウエル議長は、FOMC後の記者会見で、「委員らは年内の利下げは基本シナリオにしていない」と述べました。金融システム不安が意識される状況下、インフレを抑制するために金融引き締めを続ける姿勢を示したことで、リスクアセットの株式が売られました。

 

日経平均については、5日移動平均線自体が22日に上向きに転じました。本日以降、5日移動平均線が下向きに転じるためには、本日終値が15日の27229.48円を下回る必要があります。22日の日経平均ボラティリティー・インデックスは前日比2.32(10.18%)安の20.48でした。本日の日経平均のメインの想定レンジは22日終値27466.61円±400円程度です。

 

25日移動平均線が、22日に、6日ぶりに上昇転換しました。このため、現時点では、「中期的な下落トレンドがいったん終了した」との認識です。本日、25移動平均線が下向き転換するには、終値で2月14日の27602.77円を下回ることが必要です。正直ハードルが高いため、目先の底入れはしたが、上がるとは限らず、「ヨコヨコ相場」を想定しています。調整が続くのならば、押し目メドは1月20日と1月23日とで空けた窓(26553.53円~26788.76円)埋め水準を想定しています。

 

クレディ・スイスについては、UBSが19日に買収で合意しました。また、FRBなど日米欧の6中央銀行は19日、中銀が協調して市場へのドル供給を強化すると発表しました。さらに、イエレン財務長官は21日、米銀行協会のイベントで講演し、米シリコンバレー銀行など2行の経営破綻で実施した預金を全額保護する異例の対応について、他行でも預金流出が起きれば同様の措置をとる可能性に言及しました。これで、欧米の金融システム不安は大幅に後退する見通しです。このため、欧米の金融システムについては、当面の株式市場では、大幅に関心が低下する可能性が高まったと考えています。

 

最後に、植田新体制になっても、決定会合でのYCC修正リスク・撤廃リスクは常に警戒される可能性が高いので、4月27・28日、6月15・16日、7月27・28日、9月21・22日、10月30・31日、12月18・19日前後の日本株は、金融政策変更リスクを警戒して、相当不安定になるとみていましたが、YCCが修正され、国債利回りが1%まで上昇するならば、日銀に代わり、民間銀行や生命保険会社等の金融機関が強力な買い手になる見込みのため、我が国金融市場の混乱は回避される可能性が高く、過度に日銀の金融政策の変更に神経質になる必要はなさそうです。

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