10月5日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

<本日の注目銘柄>

クオンタムソリューションズ(2338)

2023年9月29日、「当社が取り扱う NVIDIA 製 GPU カードの販売に関するお知らせ」を発表しました。これが注目ポイントです。同社は、量子ディープラーニングへの取り組みを進める IT 企業により、同社が取り扱う NVIDIA 製 GPU カードについて、9月29本日販売契約を締結し、月内に出荷することとなりました。GPU は「Graphics Processing Unit」の略で、3D グラフィックスなどの画像描写を行う際に必要となる計算処理を主な用途としています。なかでも、NVIDIA 社の GPU は高速演算に優れており、高い評価を得ています。今回同社が販売する NVIDIA 製 GPU カードは、AI 開発向けなどに需要が急増している機種になります。

今回の販売先である IT 企業は、量子コンピュータ業界において有数の地位を占めています。現在、量子コンピューティングとディープラーニングを統合することで、生成 AI から画像認識を含むさまざまな分野で大きく性能を改善、事業化を進めています。今回購入される NVIDIA 製 GPU カードは、AI に関連する、特に大量の高速演算を必要とする業務に使用される見込みです。

本販売契約に係る売上高は約 2,400万円です。同社は、2024 年 2 月期の連結業績予想として、連結売上高3.30億円、連結経常利益は 2.10億円の損失を決算短信において公表しています。本件をはじめ、同社が進めている案件が同社の業績に与える具体的な影響については、確定次第公表するとのことです。

 

なお、同社は、2023年10月4日開催の取締役会において、同社の子会社である Fasteps Singapore Pte. Ltd.が保有する GPT Pals Studio Limited に香港企業 TryAI Limited の出資を受け入れ、合弁会社として AI アプリケーション ソフトウェアの開発事業を展開することを決議しました.

 

<前日の東京株式市場>

4日の日経平均は前日比711.06円(2.28%)安の30526.88円と、大幅に5日続落しました。5日移動平均線(4日現在31450.97円)、25日移動平均線(同32519.61円)、75日移動平均線(同32544.51円)全て下回っています。5日の大阪証券取引所における日経平均先物12月物の夜間取引終値は前日比290円高の30690円、高値は5日04時36分の30720円、安値は4日16時32分の30300円でした。4日の騰落レシオ(6日移動平均)は34.88%でした。新高値銘柄数は5、新安値銘柄数は216でした。また、MACD(12日-26日)はマイナス324.41、シグナル(9日)はマイナス50.12でした。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス274.30でした。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は9日です。ちなみに、当社の「大底確認10項目」のうちが9つ(前日は6つ)が点灯している状況です。

 

<前日の米国金融市場>

4日のNYダウは4日ぶりに反発し、前日比127.17ドル高の33129.55ドルでした。ナスダック総合株価指数は反発し、同176.54ポイント高の13236.01ポイントでした。4日発表の9月のADP全米雇用リポートでは非農業部門の雇用者数が前月比8万9000人増と、市場予想の16万人増を大きく下回ったことが、好感されました。

 

<本日の東京株式市場の見通し>

4日未明に一時、4.88%と2007年8月以来、約16年ぶりの水準に上昇した、米10年物国債利回りは前日比0.06%低い4.73%で取引を終えました。この米長期金利の上昇一服はポジティブ材料です。しかしながら、6日の米雇用統計を見極めたい市場参加者が多いため、日経平均の上値は重そうです。ただし、底堅い動きは期待できそうです。

 

<日経平均テクニカル分析>

日経平均については、5日移動平均線は10日連続で下降しました。本日以降、5日移動平均線が上向きに転じるためには、本日終値が9月28日の31872.52円を上回る必要があります。

 

25日移動平均線は、2日連続で下降しました。本日、25移動平均線が上向き転換するには、終値で8月30日の32333.46円を上回ることが必要です

 

今後に関しては、9月28日に「日経平均が25日移動平均線を下回り、且つ、25日移動平均線自体が下向きの状況」の状況になったため、調整入りのサインが点灯したと考えます。今後、「日経平均が25日移動平均線を上回り、且つ、25日移動平均線自体が上向きの状況」になるまでは、調整局面が続く見通しです。

 

4日の東証グロース市場指数は前日比25.10p(2.80%)安の872.19pでした。5日移動平均線(4日現在912.73p)、25日移動平均線(同945.27p)、75日移動平均線(同977.25p)全て下回っています。5日移動平均線は、3日連続で下降しました。本日、上向きに転じるには、9月28日の934.31pを上回る必要があります。25日移動平均線は7日連続で下降しました。ちなみに同線は、9月21日まで46日連続で下降していました。本日、上向きに転じるには、8月30日の972.31pを上回る必要があります。

 

今後、「東証グロース市場指数が25日移動平均線を上回り、且つ、25日移動平均線自体が上向きの状況」に状態に変化するまでは、調整が続くとみています。

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