「需給不安要因はあるものの、「サマーラリー」に突入する展開を期待したい」
6月26日の日経平均は3日続伸し、終値は前日比493.92円(1.26%)高の39667.07円と、4月9日の39773.13円以来およそ2カ月半ぶりの高値でした。東京エレクトロン(8035)が122.59円、アドバンテスト(6857)が106.70円、半導体関連2銘柄が合計で229.29円、日経平均を押し上げました。
なお、25日の米株式市場では前日(24日)まで3日続落し、3日間(終値ベース)で17.47ドル(12.89%)下げていたエヌビディアが、前日比7.98ドル(6.76%)高の126.09ドルと大幅高となりました。これを受け、日米共に半導体関連銘柄が買われました。ちなみに、25日のナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比220.84ポイント(1.26%)高の17717.65ポイントでした。また、SOX指数は同96.14ポイント(1.79%)高の5467.66ポイントでした。
ところで、エヌビディアの株価についてレバレッジを効かせた「グラニトシェアーズ2倍ロングNVDA・デイリーETF」(ティッカー:NVDL)というものがあります。このETFに先週(6月17~21日)、記録的な7億4300万ドルもの資金流入があったことに加え、20~24日までの3日続落で、エヌビディアの約4300億ドルに上る時価総額消失を受け、同ETFに記録的な資金を注ぎ込んできた個人投資家が大きな損失に直面していることが話題になっていました。しかしながら、25日にエヌビディアが6.76%上昇した結果、NVDLは前日比8.81ドル(13.75%)高の72.87ドルとなったことで、安心感が広がっています。
一方、日経平均については、26日の終値は39667.07円と、5日移動平均線(26日現在38974.87円)、25日移動平均線(同38754.24円)、75日移動平均線(同38917.45円)を上回っています。そして、26日の上昇で75日移動平均線が上向きに転じました。同線は6月13日から9営業日連続で下降していました。今後、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くようだと、「5・25・75日移動平均線のパーフェクトオーダー」が実現する確度が高まる見通しです。そして、「パーフェクトオーダー」実現なら、日経平均の上昇トレンドへの回帰が見込めるでしょう。ただし、高水準に積み上がった信用買い残(6月21日現在4兆9117億円、2006年6月以来およそ18年ぶりの高水準)と、7月8日や10日に予想されるETF分配金捻出売り(先物・現物で1.2兆円程度)は需給面での懸念材料です。これらを順調にこなしながら、「サマーラリー」に突入する展開を期待したいものです。
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