今週の日経平均の見通し/短期の騰落レシオの数値と、半値押し水準を考慮すると、今週の突っ込んだ局面は、リバウンド狙いの押し目買い好機と認識!

原油先物相場の下げが止まらず、エネルギー株が大きく下落したことで、週末11日の欧米金融・商品市場が荒れたため、週明けの東京株式市場は、大幅安スタートは不可避の情勢です。シカゴ日経平均先物3月物は18680円11日大証比530円安でした。一時18585円まで下落しました。NYダウは大幅反落し、前日比309.54ドル安の17265.21ドルでした。NY原油先物相場は大幅に6日続落し、WTI期近の1月物は前日比1.14ドル安の1バレル35.62ドルでした。一時35.35ドルを付け、期近物としては09年2月以来およそ6年10カ月ぶりの安値を付けました。一方、NY円相場は反発し、前日比70銭円高・ドル安の1ドル=120円80~90銭でした。

 

11日のVIX指数(恐怖指数)は前日比5.05(26.11%)高の24.39でした。一時25.27まで上昇するなど、急激に下値不安が高まっています。ただし、米国では、3月、6月、9月、12月の第3金曜日は、ストック・オプション、株価指数オプション、株価指数先物契約、個別銘柄先物の満期日が重なる、クアドルプル・ウィッチング・デーです。これが終われば、米国市場は、ほぼ完全にクリスマス休暇入りする見通しのため、ボラティリティーの上昇は今週一杯とみています。

 

さて、今後の展開ですが、FRBが15~16日に開くFOMCで9年半ぶりの利上げを実施する見込みです。利上げを実施すれば、当面の悪材料は出尽くすとみています。このため、今週のどこかのタイミングで、目先の底打ちを果たすとみています。テクニカル的には、11日の東証1部の騰落レシオ(6日移動平均)が50.91%、同(10日移動平均)が72.37%まで低下し、短期的には売られ過ぎを示唆しています。

 

また、日経平均の9月29日の16901.49円~12月1日の20012.40円までの上昇幅は3111.91円です。その半値押し水準は18456.95円です。3111.91円の61.8%押しの18089.24円程度までのオーバーシュートも視野に入れる必要はありますが、一応、短期の騰落レシオの数値と、半値押し水準を考慮すると、いったんリバウンドに入る可能性が高いと考えます。

 

ところで、11日の75日移動平均線は18743.66円です。今週の対応日は、8月20日~8月26日です。8月20日は20033.52円、21日が19435.83円、24日が18540.68円、25日が17806.70円、26日が18376.83円です。また、9月終値の平均値は17944.22円です。

 

75日移動平均線の向きは中期的な日経平均の方向性を示すとされます。今後、同線が少なくとも横ばいで推移する、または、安定的に上向きに転じるためのハードルが低くなっていく状況はポジティブ材料です。もちろん、現状(11日のシカゴ日経平均先物3月物18680円)で推移したとしても、9月終値の平均値は17944.22円ですから、これを上回って推移する限り、同線はむしろ、当分の間、上昇していく可能性が高い状態が続く見通しです。

 

ただし、いったんリバウンドに入っても、短期チャートが崩れたので一本調子の戻りは期待薄でしょう。当面は下降を続けるであろう25日移動平均線(11日現在19659.63円)付近が戻り限界と考えます。

 

以上のことから、当面の日経平均は、9月終値の平均値の17944.22円を押し目限界に、25日移動平均線を戻り限界にした推移を想定します。また、12月のSQ値の18943.54円が、強気・弱気の分水嶺で、上回れば買い方優勢の強気相場、下回ったままなら売り方優勢の弱気相場とみておく必要があるでしょう。それでも、15~16日のFOMC、18日のクアドルプル・ウィッチング・デー通過後の世界の株式市場は、イベントリスク低下に伴う、ボラティリティーの低下で、下がり難く、上がり易くなるとみており、今週の突っ込んだ局面は、リバウンド狙いの押し目買い好機と認識しています。

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