ロボット関連銘柄

ロボット関連とは

ロボット

中国や東南アジアの新興国の経済発展に伴い、国外の人件費は増加傾向にある。また、国内は高齢化社会による人手不足が深刻化しつつあり、これらの問題を一挙に解消する為、産業用ロボットの開発が広く求められ始めた。

介護用ロボット、農業用ロボット、災害用ロボット、工業ロボット、各分野でのロボット開発が急速に進み、東京オリンピックを迎える2020年までに2兆円を越える市場規模を見込んでいる。

また、ロボット産業はアベノミクス3本目の矢、成長戦略でも重要な位置付けとなっており国をあげて取り組むべき事業、いわゆる『国策』でもある

日本経済の柱と言われてきた家電事業の衰退が止まらず、支えを失いつつある日本市場。新しい柱と期待されるロボット産業は日本が誇る技術力を世界へアピールする意味でも最も適した事業であることは間違いない。

ロボット関連銘柄は今後も事あるごとに話題と注目を集め物色される重要な人気テーマとなるはずだ。

ロボット関連銘柄一覧

コード 銘柄名 企業情報・業務内容
7779 CYBERDYNE サイバニクス技術が駆使されたロボットスーツHALを、医療・介護・福祉、重作業、エンターテイメント等で展開するために設立された大学発ベンチャー。ロボットスーツHALは欧州での保険適用による機能改善、再生治療で活用されている。また、日本では、全身の筋力が低下した難病患者の歩行を助けるロボットスーツHALについて、厚生労働省は医療機器として承認する方針を決めた。体に付けて使用する装着型の医療ロボットが承認されるのは、初めてのこと。
3444  菊池製作所 「マッスルスーツ」の製品化に成功。工場、物流、訪問入浴介護などの肉体労働者と共同で、多くの方が痛めている腰に焦点を当て、腰補助用マッスルスーツを実用化。
3741 セック リアルタイム技術専門のソフトウェア会社。2003年からロボットソフトウェアの研究開発に取り組み、RTミドルウェアの普及を進めている。
6634 ネクスグループ 「ロボット×通信技術」により、自律動作する独立した装置という狭義の意味での「ロボット」からネットワークにつながる新しい「ロボット」を創造することで、介護分野をはじめとする様々な分野に新たな価値の提供を目指している。
3443 川田テクノロジーズ 川田工業のHRPシリーズは、人間と同じサイズで二足歩行ができるだけでなく、自力で立ち上がることができるなど、世界トップレベルの研究開発用ヒューマノイドロボット。
6324 ハーモニック・ドライブ・システム 産業用ロボットに使用される精密減速機の ハーモニックドライブや遊星減速機のアキュドライブ等の精密位置決め用の減速機 とメカトロニクス製品を提供。
6433  ヒーハイスト精工 人間搭載型の2足歩行ロボットに軸受を提供した実績がある。例えば、同社のSWF6シリーズは高精度・リニアアクチュエータを6個円周上に平行に配置し、リンク機構と自社製転がり球面軸受けを組み込んだ6自由度・マニピュレータ。
9742 アイネス ロボティクスソリューションの可能性を追求。仏アルデバラン社の人型ロボットNAO、および、ソフトバンク(9984)のPepperの2種のロボットを対象としており、15年8月には、ソフトバンクの「Pepperアプリ開発認定パートナー」となった。
3914 ジグソー 人工知能制御によるIoTデータコントロール及び次世代ロボットデータコントロール、ロボット型ソフトウエアモジュール群による全自動IoTプ ラットフォームのクラウド提供、IoT-MVNO及び、次世代OS・セキュリティコンポーネント群の研究開発等を手掛ける。
2374 セントケア 2013年2月、現場の声を活かした介護ロボットの商品化・実用化を目的とする「介護ロボット事業開発研究会」を、株式会社ちばぎん総合研究所と共同で立ち上げた。その後も介護ロボット技術と介護サービスのハイブリット化による、「ロボット活用型介護サービス」「ロボット活用型看護サービス」の実現にむけ取り組みを続けている。
3916 デジタル・インフォメーション インターネット上のサイバー攻撃に備える情報セキュリティーシステム構築が主要事業。ソフトウェア開発事業では、「事業基盤の強化」と「成長要素の確立」の2軸に力をいれている。「事業基盤の強化」では、既存成長分野(金融・車載等)及び成長顧客の拡大、新たな成長分野(IoT)、医療、ロボット、マイナンバーなど)の確立、「成長要素の確立」では、セキュリティ事業の強化(WebARGUSの拡販、IoT参入、海外展開など)。
3690 ロックオン 「ビッグデータ」「人工知能(AI)」「IoT」とマーケティングに関する既存事業のビジネスモデルを活用し、リアル領域を含めた「企業と顧客のコミュニケーション円滑化(自動化・効率化)」を提供する企業「マーケティング ロボット カンパニー」として今後、事業を推進していくことを発表した。
7725 インターアクション 同社グループの主力製品の1つは、デジタルカメラやデジタルビデオなどの心臓部であるCCD(電荷結合素子)およびC-MOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージャなどといった電子部品の製造に欠かせない検査用光原装置。同装置において、同社グループは世界トップのシェアを獲得。国内主要取引先のソニー(6758)が「裏面照射型」と呼ばれるCMOSを開発。CMOS画像センサーの現時点で最大の搭載先はスマホだが、急速に自動車分野での需要が伸びているという。自動運転技術の確立のためには周囲の道路や走行車、歩行者などの状況を正確に把握するためのカメラが欠かせず、前後左右に搭載することになるため、求められる数量は飛躍的に増える見通し。また、画像センサーは、周辺情報を取得して次の行動を判断するロボットやドローンといった分野でも必要不可欠な部品。

実用化が進むロボット技術

農業、災害、介護など既に様々な分野でロボット技術の活用が進んでいる。既に上場済みの大手企業は勿論のこと、これから上場が期待されるベンチャー企業も開発を行うロボット技術の一例を紹介しておこう。

「農業ロボット」が日本の農業の将来を担う

TPPが大筋合意となり農作物の関税撤廃が急速に進むこととなる。ただでさえ地方は高齢化と過疎化による農業就職人口の減少、人手不足が問題が深刻となる中で壊滅的な影響を受ける可能性もある。この問題を打開するには農林水産業の現場に、IT(情報技術)化とロボット化を進めるしかないだろう。労働コストを抑え、より大規模な農業経営を行う為にはITを駆使したロボット技術が必須となる。農業機械の大手クボタ(6326)は「KSAS(クボタスマートアグリシステム)」を発表し農業経営にICT(情報通信技術)を取り入れ効率化を図るサポートを実施。これに最新のロボット技術が加わることで日本農業の画期的な革命が期待されている。

福島第一原子力発電所でのロボット技術活用

3.11東日本大震災により発生した福島第一原子力発電所での事故、原子炉建屋内は人が簡単に立ち入れない程の放射能濃度となっている。こういった危険な場所での作業にもロボット技術の普及が急がれている。東京電力(9501)は、作業員の被ばくリスクを減らす為、建屋内高線量エリアでの除染作業や安全な廃炉へ向けた作業をロボットが行っていくこと発表している。

株式会社イノフィス(東京理科大学発ベンチャー)

関連銘柄として挙げた菊池製作所(3444)が株主として出資を行う大学発のベンチャー企業、株式会社イノフィスは介護用ロボットとなるマッスルスーツの開発を行っている。東京理科大学での研究成果を活かしたロボット技術は世界でもトップクラス。今後は介護用だけでな工場、物流、農作業など幅広い分野での活躍も期待される近未来のロボット技術と言えるだろう。当然ながら将来の上場も有望視される企業。

ロボット産業の今後に関して

例に挙げたロボット技術はほんの一例に過ぎない。今後は更にスピードを増して様々なロボット技術が発表されてくるだろう。2020年までに2兆円越え、2035年には10兆円近いと予想されるロボット産業。関連銘柄は絶対にチェックしておくべきだろう。

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