個別銘柄情報(8/19分)
ファーストリテイ(9983)、野村は目標株価を引き上げ
37150円 590円高
野村證券は、同社の投資判断「Buy」を継続し、目標株価を従来の41000円から42500円に引き上げた。17.8期も、為替予約期間が長いため円安後遺症による原価上昇は残るが、国内ユニクロ事業は上期中心に値引きロスや経費圧縮で、売上高事業利益率は前期比1.0%pt改善見通しだという。有明センター稼働でネットやトレンド対応が本格展開し、ネット含む既存店売上も前期比4%増収が見込まれるそうだ。17.8期事業利益は19%増益、為替差損や減損損失が一巡しIFRS営業利益は同43%増益、親会社株主利益は倍増を予想したという。
郵船(9101)、野村は目標株価を引き下げ
178円 4円高
野村證券は、同社の投資判断は「Neutral」に据え置いたが、目標株価を従来の230円から190円に引き下げた。市況前提と17.3期以降の為替前提を108円/ドルから105円/ドルに変更したことを踏まえ、利益予想を下方修正したという。同社は他の日系2社ほど大規模な減損を実施せず、BPSの毀損が他社に比べて小さいものの、市況の悪化に加え、自動車船でも新興国向け輸送台数の減少が業績に悪影響となっているそうだ。短期的に厳しい利益水準が続くと考えられるという。
日本航空(9201)、野村は目標株価を引き下げ
2985.5円 48.5円安
野村證券は、同社の投資判断は「Buy」に据え置いたが、目標株価を従来の5200円から4000円に引き下げた。シンガポールケロシンの前提を$45/bblから$55/bblに変更し、4~6月期決算を考慮し、17.3期営業利益を前期比11%減益の1856億円へ下方修正したという。ただし、(1)4~6月期に発生したエンジン整備に伴う一時的な整備費26億円、コードシェアの清算に伴う一時的な収入減20億円は7~9月期以降無くなる、(2)旅客が減少した中国路線や豪州路線の8月のお盆の予約状況は増加に転じ、9月以降はハワイ便などの臨時便の貢献が見込める、(3)国際線の燃料サーチャージ引き下げによる価格下落は10~12月期から前年同期比の悪化幅が縮小してくる見込み、だそうだ。
応化工(4186)、野村は目標株価を引き上げ
3325円 210円高
野村證券は、同社の投資判断「Buy」を継続し、目標株価を従来の3100円から3700円に引き上げた。17.3期の営業利益予想を円高、装置事業の低調を主因(1ドル=108円→105円)107億円から102億円に下方修正したという。野村では、韓国ロジックメーカーの14nmプロセスはQualcomm向けシェア拡大したことや、直近Nvidia向けにもシェア拡大したため、同社のArFレジストの販売は下期にかけても堅調に推移していくとの見方に変更はないそうだ。米国大手メモリの台湾拠点のDRAM20nmプロセス量産開始や、韓国大手ロジック10nm向けシェアアップ、ArFレジスト生産拡大の可能性が高まったこともあり、ArFレジストは会社予想より上振れると見ているという。
富士通(6702)、JPは投資判断を引き上げ
512.0円 43.4円高
JPモルガン証券は、同社の投資判断を従来の「Neutral」から「Overweight」に引き上げ、目標株価を同390円から680円に引き上げた。1Q(4-6月期)営業利益は-112億円と従前のJP予想-235億円を大幅に上回ったという。ハードウェア事業の収益性が、JPが想定していたよりも悪化せずに留まったそうだ。為替によるポジティブ影響の度合い(為替水準はJPの事前想定線)もあるが、それぞれにコスト削減が寄与していると見ているという。1Qで為替のポジティブ影響が想定よりも多く発現していたことやコスト削減効果が継続することをJPの業績予想に織り込んだそうだ。バリュエーションの前提は17/3期JP予想EPS43.5円(前回37.2円)の15.6倍(同10.9倍)としたという。
三井物(8031)、みずほは投資判断を引き上げ
1343円 48円高
みずほ証券は、同社の投資判断を従来の「アンダーパフォーム」から「中立」に引き上げ、目標株価を同1150円から1400円に引き上げた。資本配分に規律の兆しがあり、リスクプレミアム低下可能性を評価したという。また、17/3期純利益は従来予想比600億円増の2500億円(前期比黒字転換)を予想。主な修正要因は、減価償却費減(資源コスト減)約400億円増、市況要因(鉄鉱石210億円増、為替70億円減)、機械部門実質ベース100億円増、ネット一過性利益60億円減(従来予想500億円)、などだそうだ。18/3期純利益は従来予想比500億円増の2400億円(前期比4%減)を予想したという。
マネックスG(8698)、SMBC日興は目標株価を引き下げ
254円 9円安
SMBC日興証券は、同社の投資評価は「2」に据え置いたが、目標株価を従来の290円から240円に引き下げた。市場環境を踏まえ利益予想と目標株価を引き下げたという。利益ドライバーである日本セグメントでのシステムコスト高止まりを踏まえると、同社の業績は金融市場環境次第で大きく変動する構造が続くと考えたそうだ。ただし、経営陣による米国子会社の積極的な収支改善策などに鑑みると、今後は同子会社ののれんの減損などといったバランスシートリスクおよび株価のダウンサイドリスクは限定的になっていくと見ているという。
三菱商(8058)、MUMSSは目標株価を引き上げ
2150.0円 75.5円高
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)は、同社のレーティング「Overweight」を継続し、目標株価を従来の2100円から2300円に引き上げた。業績見通しを大幅に上方修正、および、Brexit直後に急落した株式市場の回復を考慮し、TOPIX妥当PBRを変更(前回予想1.00倍→今回予想1.10倍)したという。強粘結炭価格(17/3期$86.6/t→$95.4t、18/3期$85.0/t→$95.0/t)など資源価格前提を変更し、業績予想を修正したそうだ。MUMSS純利益予想を、17/3期2550億円→3250億円、18/3期2800億円→3100億円、19/3期3100億円→3400億円に修正したという。
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