G空間関連銘柄(デジタル地図関連銘柄)

G空間とは

G空間

G空間情報は別名「地理空間情報」と呼ばれる。位置情報にデータが紐付けられたもの全般を指し、今やあらゆるものがG空間情報になっていると言っても過言ではない。身近なもので言えば、カーナビや空撮画像、気象情報や地震の震度情報、携帯電話のGPS機能もG空間情報ということになる。

日本では政府主導でこのG空間情報事業の拡大を促進。自動運転技術、災害予測や発生時の避難マップ、衛星情報を活用した農業や鉱業の自動化にもG空間情報が活用されている。

こういった事業に関わる企業がG空間関連銘柄、またはデジタル地図関連銘柄と呼ばれ物色傾向にある。

G空間関連銘柄は自動運転関連銘柄やドローン関連銘柄と重なる部分もあり、複数の材料・テーマを秘めている場合が多い。

G空間関連銘柄(デジタル地図関連銘柄)一覧

コード 銘柄名 企業情報・業務内容
9474 ゼンリン 地図情報としては日本一の企業。GooGle、Yahoo! JAPAN、MSN、NAVITIMEなど、主要ポータルサイトにも電子地図サービスを提供しており、デジタル地図の分野でも他社を圧倒している。米エヌビディア社(NVIDIA Corporation)と高精度3次元地図データ(G空間)技術で業務提携との話も。自動運転技術を研究する企業とも深く関わっており、自動運転関連銘柄との見方もある。
4814 ネクストウェア 2016年よりデジタル地図サービス事業への進出を発表。子会社のネクストキャディックス株式会社は、株式会社オークニーよりデジタル地図システムの基盤となる事業を譲り受け、まずは行政、企業向けに同事業を展開する。また、同年6月30日には、同じく子会社のネクストキャディックスがNTT空間情報株式会社と再販委託契約を締結し、デジタル地図「GEOSPACE(ジオスペース)」の販売を開始。
2303 ドーン GIS(地理情報システム)構築ソフト「GeoBase(ジオベース)」をリソースとし、GISの研究開発および販売、更にはアプリケーションの受託開発、コンサルティングなど関係業務全般を担う。火山の噴火や地震などの災害時にはG空間関連銘柄として度々物色対象となっている。
2667 イメージワン 同社が販売するスイスPix4D製自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア「Pix4Dmapper」は航空機や地上等にて撮影した写真から点群データ、3Dメッシュデータ、DXF形式のコンタ図、オルソモザイク画像を自動で生成することができる。過去にはG空間EXPOにも同製品を出展しており、G空間関連銘柄としての認知度は高い。
9233 アジア航測 GIS(地理情報システム)等の情報システムとコンサルが柱。過去のG空間EXPOにおいては監視カメラを利用して3次元計測を行うシステム、非接触ノンターゲットで遠方の変位を計測するシステムを出展。社名が示す通り、航空測量には定評があり官公庁向け事業が安定している。AI・ディープラーニングを活用し、計測データの処理・作成の自動化も開発中。
3756 豆蔵ホールディングス 地理空間情報のデータベース事業を手掛けており、国土交通省が選定するG空間社会実証プロジェクト事業社にも選定されている。
4667 アイサンテクノロジー G空間ソリューション、測地ソリューションに関する事業を幅広く展開。2014年にはG空間データソリューションセンターを設立し、早期の「地理空間情報硬度活用社会(G空間社会)の実現」を目指す。G空間EXPOにも毎年出展。
3669 モバイルクリエイト ゼンリンデータコムの海外子会社、インフォトラック テレマティクス(シンガポール)に出資。インフォ社に役員も派遣、ゼンリンデータコムの地図情報システムなどと連携し、タクシーやトラック、バスなど自動車の移動体通信による動態管理システム事業をインドや中東、ミャンマーなどで展開することを目指すという。
6314 石井工作研究所 2016年3月にモバイルクリエイト(3669)の子会社となった。同社の機械部門や電子部門の技術とモバイルクリエイトが持つソフトウェア、情報、通信技術を連携・融合させることにより、事業領域の拡充と成長分野であるIoT分野が求める技術開発を積極的に行い、企業価値の向上を目指している。

G空間関連銘柄の本命(2303)ドーン

GIS(地理情報システム)を活用したソフト開発が主力。災害発生時の緊急通報システムや感染症危機管理システムなどを手がけ、行政からの需要も多い。京都大学と医療用救命システムの共同研究もスタートしており、まさに「社会に役立つ企業」と言える。勿論、技術力、開発力は高く、民間からの需要も大きい。安定しつつ大化けも見込めるG空間関連銘柄の本命と言えるだろう。

GISとは

GISとは「Geographic Information System」の略称であり、日本語では「地理情報システム」と訳される。コンピュータの地図上にデータを重ね、それがどういった関連性を持つかを可視化できるシステムを指す。

地震や火山噴火の多いに日本では以前からこのGISの事業促進が薦められており、多くの企業が開発を担っている。このGISもまた、G空間情報という大きな括りの中の一つと言える。

G空間関連銘柄、デジタル地図関連銘柄の多くがこのGISを扱っている企業となっている。

G空間関連銘柄は『国策銘柄』

国策

総務省は2015年に「G空間×ICTプロジェクト」の推進を発表している。その説明資料では以下のように記載されている。

G空間×ICTプロジェクのミッション

空間情報と通信技術を融合させ、暮らしに新たな革新をもたらす

G空間×ICTプロジェクのビジョン

  • 新たな産業・サービスを創出し、経済を再生させる
  • 世界最先端の防災システムをつくる
  • 先進的・先導的な手法により、地域を活性化させる

G空間×ICTプロジェクのアプローチ

プロジェクト1:G空間プラットフォームの構築

  • 官民が保有するG空間関連データを自由に組み合わせて利活用可能とするプラットフォームを構築。「G空間情報センター」の実現に寄与
  • G空間情報活用の全国普及に向けた官民連携等の強化

プロジェクト2:世界最先端のG空間防災システムの構築

  • 準天頂衛星を含む多様な災害情報伝達手段を活用し、一人一人に的確な避難誘導を行うシステムを実現
  • 災害対応ロボット等の高度な防災システムの開発

プロジェクト3:G空間情報を利活用した新産業・新サービスの創出

  • 先進的・先導的なG空間×ICTの利活用モデルを実施
  • 海外でG空間×ICTの実証プロジェクトを実施

このようにG空間情報の技術開発とその活用は国主導で進められており、紛れもない『国策』と言えるだろう。

こういった事業に関わるG空間関連銘柄も『国策銘柄』ということになる。

G空間情報サービスの市場規模

市場規模

同じく2015年発表の「G空間×ICTプロジェクト」レポート内にて、G空間情報サービスの市場規模と拡大予測も記載されている。

G空間関連市場は、2012年には19.8兆円だったが、総務省の予測としては2020年に62.2兆円まで拡大する見通しだ。

G空間関連銘柄もこの市場拡大速度に比例し、株価上昇が期待されるので注目しておくべきだろう。

G空間情報の活用例

G空間活用例

既に実用化されているもの、今後実用化を目指すものなど、G空間情報の活用例は様々なものがある。思いつく限りで簡単に挙げておこう。今はまだG空間関連銘柄となっていない銘柄でも、こういった活用例を見ると関わりが見えてくるかもしれない。

災害予測

これは既に実用化され、更に技術強化が進められている。G空間情報が最も活躍する事例。

気象情報で台風や大雪などを事前に知ることができ、地形情報は地震の予測や火山の噴火、津波発生予測に役立てられている。

フライトレーダー

リアルタイムで航空機がどこを飛んでいるか解かる情報となっている。

今は主に航空会社で運用されているが、今後ドローンが増えてくるとその活用範囲は拡大していくはずだ。

楽天やアマゾンでもドローンを活用した宅配の運用試験を既に進めており、「空の地図」の実用化は急務となっている。

GPS

スマートフォンやスマートウォッチのほぼ全てに実装されている衛星測位システムであり、世界中で最も利用されているG空間情報と言える。

2016年に大ブームとなったポケモンGOやカーナビ以上の精度と言われるグーグルマップでもGPSが活用されている。

GPSを利用し、その近辺にあるおすすめスポット、観光地やレストランを表示するアプリも開発されている。これは日本へ訪れる観光客、インバウンド需要にもマッチングしたサービスと言えるだろう。

今後もGPSを活用したサービス、特にスマホアプリは増えてくるはずだ。

自動運転

自動運転技術にもG空間情報は欠かせないものとなっている。自動で目的地まで辿り着くための地図情報の読み込みは勿論のこと、モノやヒトを感知して自動で止まるブレーキシステムでもG空間情報が必要となる。

また、自動車だけではなく、農作業機器や鉱業用建機、トラックなどの自動運転化も進められている。衛星通信を利用し、人の手を必要としない無人化運転もまもなく実用化される見通しだ。

G空間関連銘柄はこれからが本番

まだまだ、例を挙げればキリがない程、G空間情報を活用したサービスは多数存在する。東京五輪が開催される2020年までに市場が年数兆円~数十兆円規模で拡大していくことを考えれば、G空間関連銘柄、デジタル地図関連銘柄もまだまだ上昇余地があると言えるだろう。

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