3日の海外動向と本日の相場見通し 米株軟調、明日に米雇用統計を控え、買い手控え気分強い1日
4日の大阪ナイトセッションの日経平均先物3月物は前日比210円安の29380円、高値は3日18時15分の29770円、安値は終値でした。3日のNYダウは続落、前日比121.43ドル安の31270.09ドルでした。ナスダック総合株価指数は大幅続落し、前日比361.005ポイント安の1万2997.752ポイントでした。ワクチン普及で経済活動の正常化が進むとの期待を主因に、米長期金利が一時1.49%と前日終値から0.1%上昇したことで、ハイテク株への売りが膨らみました。NY原油先物相場は4日ぶりに反発、WTI期近の4月物は前日比1.53ドル高の1バレル61.28ドルでした。NY金先物相場は反落、4月物は前日比17.8ドル安の1トロイオンス1715.8ドルでした。
3日のVIX指数は前日比2.57(10.66%)高の26.67でした。また、VIX3Mは同1.63(6.00%)高の28.79で、VIX/VIX3Mレシオは同0.04(4.40%)高の0.93と、1を下回っているため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性がやや低下しつつあります。Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比1.15(0.81%)高の140.53でした。
3日の日本では、プット・コールレシオは0.43と前日の0.59から上昇しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は106.89と前日の107.83から低下しました。新高値銘柄数は35、新安値銘柄数は10でした。
なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は3日現在「水平」を継続しています。転換線は「下向き」から「水平」に転換しました。転換線と基準線は「好転」継続です。遅行スパンは26日前の日足よりも上に浮上したままで、「好転」継続です。引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は「上向き」継続です。また、3日現在のMACD(12日-26日)は345.63、シグナル(9日)は522.91、ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス177.28で、「売り」継続です。(売り転換は2月24日でした。)なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。
米株安、とりわけ、米長期金利上昇を嫌気してハイテク株の下落が目立っているため、本日の日経平均は軟調スタートが見込まれます。想定レンジは29400円±400円程度です。明日は2月の米雇用統計発表予定のため、終日買い手控え気分が強い1日になりそうです。3日発表のADPの2月の全米雇用リポートでは、非農業部門の雇用者数は11万7000人増と、市場予測の半分程度でした。なお、2月の雇用統計における非農業部門の就業者数の増加については、ダウ・ジョーンズ集計の市場予想は21万人程度ながら、予測はエコノミスト間で大きく割れているそうです。ですが、あまりに強い数字となった場合、債券が売られるリスクが高まる点が気掛かりです。
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