3月30日の海外動向と本日の相場見通し 好悪材料が綱引き、日経平均は膠着へ
31日の大阪ナイトセッションの日経平均先物6月物は前日比170円安の29310円、高値は30日16時33分の29540円、安値は終値でした。30日のNYダウは4日ぶりに反落、前日比104.41ドル安の33066.96ドルでした。ナスダック総合株価指数は続落、同14.253ポイント安の13045.394ポイントでした。米長期金利が一時、1年2カ月ぶりの水準に上昇し、ハイテク株が売られました。また、アマゾン・ドット・コムによる半導体の内製化の報道を受け、半導体関連株の一角が下げました。NY原油先物相場は3日ぶりに反落、WTI期近の5月物は前日比1.01ドル安の1バレル60.55ドルでした。NY金先物相場は続落、6月物は前日比28.6ドル安の1トロイオンス1686.0ドルでした。NY円相場は5日続落、前日比50銭円安・ドル高の1ドル=110円30~40銭でした。
30日のVIX指数は前日比1.13(5.45%)安の19.61でした。また、VIX3Mは同0.89(3.84%)安の22.31で、VIX/VIX3Mレシオは同0.01(1.68%)安の0.88と、1を下回っているため、「リスクパリティ型ファンド」からの暴力的な売りを警戒する必要性が大幅に低下しています。Skew指数(スキュー指数、別名「ブラックスワン指数」)は、前日比1.47(1.02%)安の142.20でした。
30日の日本では、プット・コールレシオは0.56と前日の0.54から上昇しました。東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は127.01と前日の137.10から低下しました。新高値銘柄数は46、新安値銘柄数は1でした。
なお、日経平均に関しては、日足ベースの一目均衡表では基準線は30日現在「下向き」から「水平」に転換しました。転換線は「水平」を継続しました。転換線と基準線は「好転」を継続しています。遅行スパンは26日前の日足を下回り、「逆転」を継続しています。ですが、引き続き雲の上で推移しています。また、先行スパンのクロスは、現在は確認できません。先行スパン2は「水平」を継続しました。また、30日現在のMACD(12日-26日)はマイナス5.22、シグナル(9日)は71.42、ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス76.64と、「売り」を継続です。(売り転換は3月23日でした。)なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。
昨日の日経平均の配当落ち額は178円程度と予想されていました。そして、昨日の日経平均は前日比48.18円高の29432.70円と、即日で埋めました。非常に強い動きでした。しかしながら、30日の米10年物国債利回りは前日比0.01%低下し1.70%で終えたものの、早朝に1.77%と1年2カ月ぶりの水準に上昇する場面がありました。この米長期金利の高止まりはグロース株、ハイテク株の上値圧迫要因です。一方、バイデン米大統領が31日に大規模なインフラ投資計画を発表する見通しです。3月に成立した1.9兆ドルの追加経済対策と併せて米景気を力強く押し上げることでしょう。これは景気敏感株、バリュー株に追い風です。好悪材料が綱引きする結果、日経平均も29000円台で膠着するでしょう。想定レンジは29300円±400円程度です。
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