8月23日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

本日の個別銘柄動向コメント

マルマエ(6264)

8月20日、「2021 年8月期配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。2021 年8月期の決算見通しが順調に推移している状況を勘案し、株主への利益還元を促進するため、当期(2021 年8月期)の期末配当予想を前回予想(2021年3月 30 日発表)の1株当たり 12 円から2円増配し、1株当たり 14 円とすることとしました。これにより、中間配当金を含めた当期の年間配当金は1株当たり 24 円(うち中間配当金 10 円)とすることを予定しています。同日、「2021 年7月度 月次受注残高についてのお知らせ」も発表しました。2021 年7月末の受注残高は、半導体分野においては、検収が過去最高水準で推移するなか、受注も好調であったことから、対前月増減率は 2.4%増、対前年同月増減率では 93.1%増の 11.22億円となりました。FPD分野においては、検収は過去最高を記録した前月に比べると減速しながらも概ね好調でしたが、受注が減少したことから、対前月増減率は 4.1%減、対前年同月増減率では 82.3%増の 4.78億円となりました。その他分野においては、大きな変化はありませんでした。これらの結果、2021 年7月末の受注残高は、対前月増減率 0.9%増、対前年同月増減率 92.7%増の 16.35 百万円となりました。今後の見通しとしては、半導体分野については、全般的に好調ななか、ロジック向けの出荷検収が拡大し始めている一方、新規・既存顧客ともに受注拡大が継続していることから、概ね好調に推移すると予想しています。FPD分野では、中小型OLEDを中心に、しばらくは好調な受注が予想されます。その他分野においては、引き続き生産能力を活用した受注活動を行っていきます。

 

ソルクシーズ(4284)

8月20日、「臨時基準日の設定による株式分割および株式分割に伴う定款の一部変更ならびに配当予想の修正(記念配当)に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。2021 年 9 月 30 日を基準日として、同日最終の株主名簿に記録された株主の所有する普通株式を1株につき2株の割合をもって株式の分割を行います。今回の株式分割に伴い、1株あたりの普通配当金額を 1 株当たり 8.5 円に修正します。この普通配当予想の修正は、株式分割に伴う修正であるため、実質的な変更はありません。また、同社は 2021 年をもって設立 40 周年を迎えました。ついては、株主への感謝の意を表すべく、1株当たり 1.5 円の記念配当を実施し、1 株当たり期末配当金を 10.0 円とすることを決議しました。

 

H.U.グループホールディングス(4544)

8月13日、「新型コロナウイルスおよびインフルエンザウイルス同時迅速検査キット「エスプライン SARS-CoV-2&Flu A+B」製造販売承認取得について」を発表しました。これが改めて買い材料視されそうです。同社の連結子会社である富士レビオ株式会社は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原とインフルエンザウイルス抗原を同時検出する迅速検査キット「エスプライン SARS-CoV-2&Flu A+B」(以下、「本キット」)について、2021年 8 月 13 日に製造販売承認を取得しました。今後、上市準備が整い次第、販売を開始します。本キットは、酵素免疫測定法を測定原理としたイムノクロマト技術による富士レビオの迅速診断プラットフォームを用いた体外診断用医薬品です。鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液を検体とし、特別な装置を必要とせず、簡便な操作により 20 分以内で検体中に含まれる新型コロナウイルス抗原およびインフルエンザウイルス抗原を同時検出します。新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの感染による症状は、発熱、倦怠感、咳など呼吸器疾患において類似点が多く、両感染症の早期の鑑別が求められています。本キットは、同一検体から新型コロナウイルス抗原およびインフルエンザウイルス抗原の同時検出が可能であるため、検体採取時における患者の負担軽減、および医療従事者の感染リスクの低減に貢献できると同時に、両感染症の迅速な鑑別に役立つものと考えています。また、本キットは最大週 48 万テストの生産能力を有する富士レビオの旭川工場および宇部工場にて生産されます。

 

ランシステム(3326)

8月19日、「2021年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。これが引き続き買い材料視されそうです。同社の2022年6月期業績見通しについて、同感染症の感染拡大による影響は2022年6月期まで続くものの、ワクチン接種の普及などの対策が進むことでその影響が緩やかに回復していくものと想定し、売上高50億円、営業利益5000万円、経常利益7000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5000万円を見込んでいます。直営店舗事業業においては、同感染症の感染拡大防止を最優先にしながら、「スペースクリエイト自遊空間」のセルフ化・個室化へのリニューアルを継続し、収益構造の改善をさらに進めるとともに、非対面型ビジネスモデルの確立、SNS等を活用した社会的認知の向上を目指した取り組みを行っていきます。外販事業においては、各種システム等の保守、管理業務や自遊空間のフランチャイズ店舗のサポート業務により安定した収益を見込んでいるほか、AOKIホールディングスのグループ会社が展開する店舗への導入を進めているセルフ化システムやテレワーク環境を支援するシステムなどの自遊空間向けのシステムに固執しないシステム開発により、既存顧客に向けた新たな商材の販売と、新規顧客開拓による収益拡大を目指します。不動産事業においては、不動産賃貸物件の適切な管理に注力し、前期並みの収益を見込んでいます。上記以外のその他の事業として、子会社であるランウェルネスにおける児童発達支援事業及び放課後等デイサービス事業を運営しています。児童発達支援事業及び放課後等デイサービス事業では、同感染症の予防を徹底しながら、放課後等デイサービス施設である「ハッピーキッズスペースみんと」の健全な運営を行っていきます。また、2021年9月よりオープンするVタレント専用プラットフォーム「FanPicks」では、プレオープンの期間から多くの反響があります。今後は早期の収益化に向けて、サイト運営を行っていきます。今後も同社は新規事業の開発・出店に注力し、新たな事業を自遊空間事業に続く主力事業として成長させるべく努めていきます。

 

インティメート・マージャー(7072)

8月17日、「事例データ収集プラットフォーム「タメセル」を提供開始 ~海外マーケティングテクノロジー企業の日本国内テストマーケティングを一括サポート~」を発表しました。これが引き続き買い材料視されそうです。本サービスは、同社が保有する国内最大級の3rd Party DataやポストCookieソリューションである「IM-UID」と同社が支援中の1000を超えるサービス導入企業にむけた、サービス導入作業や導入後の定量分析など、日本国内への導入作業から検証までを一括サポートします。また、提供開始に先立ち、三井物産株式会社と、その子会社である株式会社Legolissのサポートにより、2021年4月より日本国内での事業展開を開始したZefr, Inc.が提供するYouTube動画広告ソリューションに「タメセル」を活用してもらいました。

 

相場観

8月20日の日経平均は前日比267.92円(0.98%)安の27013.25円と、続落しました。5日移動平均線(20日現在27365.59円)、25日移動平均線(同27730.58円)、75日移動平均線(同28381.07円)、200日移動平均線(同28111.81円)全て下回っています。なお、8月21日の大阪ナイトセッションの日経平均先物9月物は前日比230円高の27240円、高値は21日04時57分の27290円、安値は20日16時39分の26850円でした。8月20日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は76.3と前日の82.10から低下しました。新高値銘柄数は25、新安値銘柄数は229でした。また、8月20日現在のMACD(12日-26日)はマイナス230.84と前日のマイナス193.18から低下し、シグナル(9日)はマイナス175.34と前日のマイナス176.66から上昇しました。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス55.50と前日のマイナス16.52から低下し、「売り」を継続しました。これは8月19日に転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は6日です。

 

20日のNYダウは4日ぶりに反発し、前日比225.96ドル高の35120.08ドルでした。ナスダック総合株価指数は続伸し、同172.874ポイント高の14714.663ポイントでした。前日に業務ソフトの値上げを発表したマイクロソフトや、18日に好決算を発表しエヌビディアなど、ハイテク株が買われ、相場を押し上げました。

 

日経平均に関しては、20日の米国株が堅調で、大阪ナイトセッションの日経平均先物9月物は前日比230円高の27240円と強かったため、買い先行でスタートする見通しです。なお、日経平均は20日に続落し、各種移動平均線を全て下回り、チャート形状が悪化したままです。日経平均の本日の想定メインレンジは、27250円±300円程度です。ところで、横浜市長選が8月22日投開票され、無所属の新人で元横浜市立大教授の山中竹春氏が、前国家公安委員長で菅義偉首相の支援を受けた小此木八郎氏を破り、初当選を果たしました。横浜市は菅首相の「お膝元」なだけに、今後の政局への影響は必至です。この政治リスクの高まりは要警戒材料です。また、政府は、対策本部を開き、8月20日から新たに7府県を追加し、13都府県に緊急事態宣言を発令することを正式決定しました。これは当面の相場の重しになり続けることでしょう。

 

物色面では、「オンライン教育」関連に注目します。なぜなら、8月21日付け日本経済新聞は、「学校、夏休み明け厳戒、子から親へデルタ型拡大懸念、遠隔学習の整備急務。」と題した記事を掲載したからです。当該記事によれば、「新型コロナウイルスの感染急拡大が収まらないなか、夏休み明けの学校再開に向け、全国で警戒が強まっている。国や自治体は現時点で一斉休校に慎重だが、インド型(デルタ型)が学校で流行すれば親の世代の感染拡大を招く恐れがある。校内感染の防止徹底や休校時の学びを保障するためのオンライン学習の環境整備は急務だ。」と報じています。また、NHKWeb版は、8月20日、感染拡大 新学期 学校は?」と題した記事を配信しました。当該記事によれば、「高校については緊急事態宣言の対象地域では時差登校やオンライン学習を組み合わせて学習の継続に取り組むよう求めています。」とのことです。具体的には、すららネット(3998)、クシム(2345)、メディアシーク(4824)、内田洋行(8057)、ジャストシステム(4686)、ピアズ(7066)、EduLab(4427)、チエル(3933)、学研HD(9470)、ベネッセHD(9783)などに注目しています。

 

また、「酸素ステーション(酸素濃縮装置)」関連に引き続き注目します。なぜなら、酸素吸入を必要とする新型コロナウイルス患者のための「酸素ステーション」について、政府が全国約200カ所に整備する方向で調整に入ったことが8月18日、分かったと報じられているからです。新型コロナウイルス新規感染者が全国で初めて1日2万人を超えた8月13日、菅義偉首相は東京都の医療体制が極めて厳しい状況を踏まえ、自宅療養者が酸素投与が必要になった場合の「酸素ステーション」整備を関係閣僚に指示したと表明しました。また、東京都の小池知事は、8月21日午後、渋谷区の都民の城(旧こどもの城)に設置された酸素ステーションを視察しました。具体的には、ダイキン工業(6367)、星医療酸器(7634)、日本酸素ホールディングス(4091)、小池酸素工業(6137)、大丸エナウィン(9818)、フクダ電子(6960)、日本特殊陶業(5334)、エア・ウォーター(4088)、帝人(3401)などに注目しています。

 

そして、「抗原検査キット」関連にも注目します。というのは、西村康稔経済再生担当相は8月17日の衆院議院運営委員会で、夏休み明けの学校での新型コロナウイルス対策について「教員から生徒に(コロナが)うつるケースもある」と指摘した上で、抗原検査キットなどを活用し、教員に定期的な検査を実施する考えを示したからです。ちなみに、政府は8月17日に改定した基本的対処方針で、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる「抗原検査キット」の活用を新たに明記しました。大学や高校で「軽症状者に抗原検査キットの活用を奨励する」と盛り込みました。具体的には、カイノス(4556)、シスメックス(6869)、HUGHD(4544)、ミズホメディ(4595)、プロルート(8256.T)、デンカ(4064)などに注目しています。

 

一方、8月20日の東証マザーズ指数は前日比0.95p(0.09%)高の1034.81pと、小幅に反発しました。5日移動平均線(20日現在1029.41p)を上回りました。一方、25日移動平均線(同1092.81p)、75日移動平均線(同1135.31p)共に下回っています。出来高は6822万株、売買代金は1200億円でした。8月16日に一時1028.91pまで下落し、当面の底値になると期待していた5月17日の1040.58pを割り込みました。所謂「底割れ」です。当面は多少のリバウンドを交えながら、底値を模索することになるのでしょう。その一方、18日に一時993.29pまで下落し、心理的節目の1000pを割ったことで、「アク抜け」、「底入れ」期待も出たもようです。

 

8月3日、日本経済新聞が、「IPO指数、年初来安値、緩和縮小にらみ資金流出。」と題した記事を掲載しました。「東京株式市場で新規株式公開(IPO)した銘柄から資金が流出している。過去1年以内に上場した銘柄の値動きを指数にした「QUICK IPOインデックス」(加重平均)は2日、前週末比0.8安となり年初来安値を更新した。金融緩和の縮小をにらんで機関投資家の資金が流出し、個人も下落に耐えかねて利益確定売りを急いでいる。」、「個人も利益確定売りを急ぎ、一部は値動きのいい大型株に移っている。」とのことです。このため、この流れが逆流するまでは東証マザーズ市場の売買代金は増えず、マザーズ指数も低迷し続けることになりそうです。

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