6月6日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

相場観

6月3日の日経平均は前日比347.69円(1.27%)高の27761.57円と、大幅反発しました。5日移動平均線(3日現在27456.51円)、25日移動平均線(同26759.58円)、75日移動平均線(同26807.50円)、100日移動平均線(同27028.43円)を上回っています。一方、200日移動平均線(同27940.22円)は下回っています。6月4日の大阪証券取引所における日経平均先物6月物の夜間取引終値は前日比220円安の27570円、高値は3日17時16分の27770円、安値は4日00時28分の27520円でした。3日の騰落レシオ(25日移動平均)は108.48でした。新高値銘柄数は126、新安値銘柄数は6でした。また、3日現在のMACD(12日-26日)は180.58、シグナル(9日)は32.91でした。ヒストグラム(=MACD -シグナル)は147.67でした。これは5月18日にプラス転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。ちなみに、6月3日時点の当社の「天井確認10項目」のうち「7つ」(前日は6つ)が点灯している状況です。

 

3日のNYダウは反落し、前日比348.58ドル安の32899.70ドルでした。ナスダック総合株価指数も反落し、同304.164ポイント安の12012.734ポイントでした。5月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比39万人増えました。市場予想の32万8000人増を上回りました。また、平均時給は前年同月比5.2%増と高い伸びが続きました。これを受け、市場では、FRBによる積極的な金融引き締めへの警戒感が強まり、株式が売られました。また、NY債券市場で長期債相場は4日続落し、10年物国債利回りは前日比0.02%高い2.93%で取引を終えました。この長期金利上昇はハイテク株の売り材料となりました。

 

 

6月3日の米国株安、米長期金利の上昇はネガティブです。一方、3日のNY円相場は反落し、前日比90銭円安・ドル高の1ドル=130円75~85銭でした。一時は130円98銭と5月9日以来の安値を付けました。この円安・ドル高基調は、我が国輸出企業に追い風です。また、3日のWTI期近の7月物は前日比2.00ドル高の1バレル118.87ドルでした。夕方の時間外取引では一時120.46ドルと3月上旬以来の高値を付けました。前日2日に、「OPECプラス」が増産拡大を決めたものの、ロシアの供給減を穴埋めするには足りないと受け止められています。この原油先物高は原油関連にポジティブです。さらに、野村証券の集計では、2022年度の自社株取得枠合計は5月24日時点で4兆1507億円と、コロナ禍の影響で少なかった21年度の同期間より96%増え、現時点では過去最高ペースとのことです。こうなると、下値では、自社株買いや、売り方の買い戻しが入る見通しです。上がり易く、下がり難い状況と考えます。日経平均の想定レンジは27550円±300円程度です。ただし、テクニカル的には短期的に過熱ゾーンに突入したとの警戒は継続しています。また、3日の日経平均は347.69円でしたが、ファーストリテイリング(9983)の寄与度が130.03円、東京エレクトロン(8035)が49.20円、ソフトバンクグループ(9984)が24.46円と、3銘柄で203.36円押し上げたことを考えると、日経平均自体は強かったものの、3日の地合いはあまり良くなかったと感じました。

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