「それ、早く言ってよ〜」

7月31日、日銀の植田総裁は、記者会見で「経済・物価の情勢が私どもの見通しに沿って動いていけば、今回、物価見通し、経済見通しもですけれども、ほとんど変更していないわけですが、引き続き金利を上げていくという考えでおります。その際に 0.5%は壁として意識されるかというご質問だったと思いますが、そこは特に意識しておりません。」と述べました。

 

この発言を受け、8月1日から日本株は急落しました。日経平均の7月31日終値は39101.82円でした。その後の安値は8月5日の31156.12円です。7月31日の終値からの下落幅は7945.70円、下落率は20.32と、強烈なものでした。この急落過程で、相当量の投げ売りが出ました。

 

しかしながら、8月7日、内田眞一副総裁が、函館市金融経済懇談会における挨拶で、「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはありません」、「最近の内外の金融資本市場の動きは極めて急激ですので、その動向や経済・物価に与える影響について、極めて高い緊張感をもって注視し、政策運営において適切に対応してまいります。繰り返しになりますが、当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要があると考えています」などと述べました。

 

この発言が好感され、7日の日経平均は一時35849.77円まで上昇する場面がありました。5日の安値31156.12円からの上昇幅は4693.65円、上昇率は15.06です。こちらも強烈な急騰でした。このように、8月1日~7日にかけて、日銀幹部の発言で東京株式市場は右往左往しました。

 

タカ派的な総裁発言で株式相場が急落したことで、副総裁が慌ててハト派的なコメントを出し、総裁発言の火消しに走ったという感じです。「それ、早く言ってよ〜」でお馴染みの営業DXサービス「Sansan」のTVCMを思い出さざるを得ませんねえ。ただし、投資家サイドからすれば、日銀がマーケットフレンドリーに態度を変化させたことはポジティブな材料です。これで、株式市場が落ち着きを取り戻し、ボラティリティーが低下していく展開を期待したいものです。

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