7月8日 カブ知恵 モーニングミーティング議事録

本日の個別銘柄動向コメント

太洋物産(9941)

「アメリカ産牛肉が異例の高値」になっていることが、これが買い材料視されていそうです。2021年6月30日、NHKが「アメリカ産牛肉が異例の高値に 今後は?」との記事をアップしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210630/k10013110921000.html

なお、2021年9月期第2四半期の同社の食料部では、牛肉については、産地価格の高騰に加え、厳しい環境下にある外食産業の影響を受けて苦戦を強いられましたが、商材等を増やすことで取扱数量・売上高とも増加させることができました。同社の牛肉取扱は、輸入牛肉が割当品目であった時代にさかのぼり、輸入牛肉では業界のパイオニアとして位置づけられています。その永年の経験に基づくノウハウと強力な海外とのネットワークは、確かな信頼を築き、牛肉輸入に関して最大手の一社となっています。

 

プロレド・パートナーズ(7034)

いちよし経済研究所が、7月7日付けレポートで同社を新規レーティング「A」、フェアバリュー5000円としたことが買い材料視されそうです。23年10月期以降はコストの可視化などを実現するプラットフォーム 「プロサイン」での自社業務効率化による利益貢献が見込まれるそうです。また、営業利益は 21年10月期を底に 22年10月期以降の大幅な収益改善を予想、 中長期では「プロサイン」での新規顧客層の開拓などが期待されるとも。

 

オーエスジー(6136)

7月7日、「業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されました。2021年11月期通期連結業績は、売上高は1220億円(前回予想比6.1%増)、営業利益は150億円(同30.4%増)、経常利益は152億円(同32.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億円(同33.3%増)に上方修正しました。2021年11月期中間配当予想は14円となり、年間配当は期末配当予想17円と合わせて31円になる予定です。

 

フェリシモ(3396)

7月6日、「2022年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。これが引き続き買い材料視されそうです。当第1四半期連結累計期間における同社グループの売上高は86.92億円(前年同期比 20.8%増)となりました。営業利益は4.71億円(前年同期は営業利益2600万円)となりました。営業外損益では、為替差益等による営業外収益を9500万円計上したことにより、経常利益は5.64億円(前年同期は経常利益1500万円)となりました。税金等調整前四半期純利益は5.74億円(前年同期は税金等調整前四半期純利益1500万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は4.60億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失900万円)となりました。

 

イオンフィナンシャルサービス(8570)

7月7日、「2022年2月期  第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。これが買い材料視されそうです。連結営業収益は、ショッピング収益がコロナ禍以前の水準に回復したほか、2020年3月31日に子会社化したイオン・アリアンツ生命保険株式会社の損益計算書を前年度第2四半期連結累計期間より取り込んだ影響もあり、1222.05億円(前年同期比11.1%増)となりました。連結営業利益は、前年度から、継続して審査の精緻化や債権回収体制の構築により貸倒関連費用が大幅に改善し、207.10億円(前年同期は営業損失8.63億円)、連結経常利益は216.03億円(前年同期は経常損失7.22億円)となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、116.67億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失10.80億円)と大きく改善しました。

サーラ(2734)

7月7日、「第2四半期連結業績予想数値と実績数値との差異及び通期連結業績予想の修正並びに配当予想の修正に関するお知らせ」を発表しました。これが買い材料視されそうです。第2四半期連結累計期間の業績は、売上高については当初計画したとおりとなりました。利益面で差異が生じた主な要因としては、エンジニアリング&メンテナンス事業において委託先の施工業者を含めて工程管理を徹底し売上原価の低減に努めました。これにより、工事進行基準に基づき収益計上した大型物件工事等の利益が当初予想を上回りました。また、その他の事業も堅調に推移したことから、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益はそれぞれ予想数値を上回る結果となりました。 (通期連結業績予想の修正の理由) は、通期の連結業績予想は、売上高についしては前回予想どおりとなる見込みです。利益面はプロパティ事業においてホテル、レストランの業績の落ち込みが続くことが見込まれるものの、第2四半期連結累計期間までの実績を勘案し、前回予想を修正しました。なお、通期の連結業績予想には為替予約に係るデリバティブ評価損益の影響は織り込んでいません。期末配当金の予想を前回予想から1円増加の1株当たり 12 円とし、年間配当金の予想を 22 円としました。

 

ユーグレナ(2931)

7月7日、「鉄道・運輸機構とユーグレナ社が包括連携に関する基本合意書を締結~内航船舶や鉄道建設現場におけるバイオ燃料の利用促進に向けて~」を発表しました。これが買い材料視されそうです。内航船舶や鉄道建設現場におけるバイオ燃料利用の可能性を探るため、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構と株式会社ユーグレナは包括連携に関する基本合意書を締結します。本合意に基づき、今後、内航船舶や鉄道建設現場におけるバイオ燃料利用の可能性を探る取組みを推進する予定です。

 

応用地質(9755)

7月3日に静岡県熱海市で土石流が発生しました。また、鳥取県や島根県の一部地域に非常に激しい大雨により、最も高い警戒レベルの「緊急安全確保」が出ています。これはすでに何らか災害が起きている可能性が高いということを意味します。週末にかけても大雨が続く恐れがあり、警戒が必要とのことです。このような相次ぐ災害が、地質調査や防災・減災事業を行う同社のような企業の買い材料になる可能性が高そうです。

 

相場観

7月7日の日経平均は前日比276.26円(0.96%)安の28366.95円と、反落しました。5日移動平均線(7日現在28619.73円)、25日移動平均線(同28883.56円)、75日移動平均線(同28978.52円)全て下回っています。なお、7月8日の大阪ナイトセッションの日経平均先物9月物は前日比50円安の28330円、高値は7日18時40分の28470円、安値は7日23時45分の28280円でした。7月7日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は95.03と前日の101.45から低下しました。新高値銘柄数は55、新安値銘柄数は96でした。また、7月7日現在のMACD(12日-26日)はマイナス73.57と前日のマイナス43.41から低下し、シグナル(9日)はマイナス10.66と前日のマイナス2.02から低下しました。ヒストグラム(=MACD -シグナル)はマイナス62.90と前日のマイナス41.39から低下し、「売り」を継続しました。これは6月21日に売り転換しました。なお、ここ20日間のディストリビューションデー(株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のことです。20日以内に5回あると暴落の兆しと言われています。)は5日です。

 

7日のNYダウは反発し、前日比104.42ドル高の34681.79ドルでした。ナスダック総合株価指数は4日続伸し、同1.423ポイント高の14665.063ポイントと過去最高値を連日で更新しました。S&P500種株価指数は反発し、同14.59ポイント高の4358.13ポイントと2日ぶりに過去最高値を更新しました。米長期金利の低下が買い材料になりました。7日の米10年物国債は4日続伸しました。10年物国債利回りは前日比0.04%低下し、1.31%で取引を終えました。一時は1.29%と2月後半以来、4カ月半ぶりの低水準を付けました。6日発表の米ISMの非製造業景況感指数が市場予想を下回ったことや、7日午後に公表された6月のFOMC議事要旨で、テーパリングの議論を始めた一方で、政策変更には「複数の参加者が忍耐強くあるべきと強調した」ことが分かったことが、債券と株式の買い材料になりました。

 

日本株に関しては、政府は本日7月8日、東京都に新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を再発令する方針を専門家に諮るそうです。期間は8月22日までとし、飲食店での酒類の提供は一律停止を要請する案を提示するとのこと。これは日本株の上値圧迫要因です。また、ETF分配金支払いに伴う巨額の売り需要が観測されているため、今週の日経平均の上値は重そうです。ちなみに、大和証券は、ETF分配金支払いに伴い、7月8日に現物1400億円、先物1900億円、9日に現物約2200億円、先物約2900億円、2日間で合計約8300億円の売り需要発生を試算しているそうです。また、SMBC日興証券も約7200億円の見込みと試算しているとのことです。一方、テクニカル面では、引き続き、本日終値が、75日移動平均線(7月7日現在28978.52円)を超えることができるかに注目しています。なぜならば、75日移動平均線を下回っている間は、日経平均の調整は続くと考えるからです。本日の想定メインレンジは、28300円±300円程度です。

 

物色面では、「盛り土・土石流関連」、「地質調査」や「防災・減災」関連への関心が強まりそうです。7月3日に静岡県熱海市で土石流が発生しました。また、鳥取県や島根県の一部地域に非常に激しい大雨により、最も高い警戒レベルの「緊急安全確保」が一時出されました。そして、7月9日にかけて、西日本や東日本を中心に非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある見込みです。土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だそうです。梅雨前線は7月10日にかけて本州付近に停滞するため、西日本から東北地方にかけて大雨となりやすい状態が続く見込みとも。具体的には、応用地質(9755)、キタック(4707)、川崎地質(4673)、日建工学(9767)、技研HD(1443)、ダイセキ環境(1712)、地盤ネットHD(6072)、エスイー(3423)、ITbookホールディングス(1447)、大豊建設(1822)、ライト工業(1926)、日特建設(1929)、NJS(2325)、応用技術(4356)、イトーヨーギョー(5287)、アジア航測(9233)、いであ(9768)などに注目しています。

 

また、7月8日付け日本経済新聞が、「脱炭素へアンモニア燃料、ノルウェー社、再生エネで発電用生産、日本向け供給視野。」と報じたことで、「アンモニア」関連への関心も高まりそうです。具体的には、昭和電工(4004)、三井化学(4183)、日産化学(4021)、中外炉工業(1964)、木村化工機(6378)、澤藤電機(6901)、日本化成(4007)、宇部興産(4208)、日揮ホールディングス(1963)、東洋エンジニアリング(6330)などに注目しています。

 

一方、7月7日の東証マザーズ指数は前日比7.11p(0.60%)安の1181.42pと、3日続落しました。5日移動平均線(7日現在1192.27p)を下回っていますが、25日移動平均線(同1181.00p)、75日移動平均線(同1179.42p)は上回っています。出来高は7591万株、売買代金は1440億円でした。5月12日に、2021年3月9日の1113.58pと、2020年12月22日の1125.60pに挟まれた「中期的な下値サポートゾーン」を割り込んだことで、底割れとなり、調整が長期化するリスクが高まっていましたが、このゾーン上限の1125.60pを5月21日に終値で上抜けたことで、調整一巡感が強まりました。よって、5月17日の1040.58pが当面の底値となる見通しです。

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